出会った人

ホンちゃんとの出会い

めぐぞう  30才(女性)
母が見ていた韓流ドラマをたまたま一緒に見たのをキッカケに、チャン・グンソクさんの大ファンになって早数年…去年の5月、東京のグンソクさんプロデュースのお店に行った時のことです。その日はグンソクさんのユニット“TEAMH”の東京公演の次の日ということもあって、朝からお店の外にファンの長蛇の列ができており、そこに私も並んでいました。私はお友達と合流して数人で並んでいたのですが、ふと気づくと私の後ろに並んでいる女性が一人でキョロキョロしながら周囲の様子を伺っていることに気づきました。列が少し前進したのをキッカケに、話しかけてみると、なんとその方は韓国から来た韓国人の方で、一人でココまで来たというのでビックリ!私も友人たちも韓国語は挨拶程度しかできず、彼女も日本語が全くできず、簡単な英語とスマホの翻訳アプリを利用しての交流が始まりました。言葉の壁をひしひし感じつつも会話の中でやっと彼女の名前がホンちゃんということがわかり、どういうキッカケでファンになったのかなど色々話しているうちに、入店整理券を受け取ることができ、お互いに行きたいところがあったためにそこで一度解散に。数時間後、再び整理券の時間になるとホンちゃんとお店の前で無事に再会!束の間のお買い物を共に楽しみ、すぐにお別れの時間になりました。最後にお店のエレベーター前で「See you again!」とホンちゃんが言ってくれたので私はドラマでよく聞くテキトー韓国語で「気を付けて帰ってね!バイバイ!」 と言ってみたらなんか通じたみたいで、笑顔で手を振ってくれたホンちゃん。偶然の出会いに感謝しつつ友人たちと共にとても温かい気持ちの一日となりました。
それから9か月後の今年の2月、私はグンソクさんのソウルファンミーティングへ参加するために一人で韓国に旅立ちました。ドキドキしながらもなんとか時間通り地下鉄の最寄駅に辿り着き、雪もちらつく中、会場への道を歩いていると、ちょうど信号待ちで止まったところで斜め前に傘をさした女性がいました。同じファンの方かな?と気にもとめていなかったのですが、その方がたまたま後ろを振り返ったため突然目が合いました。…あれ?どこかで会ったことある?…ホンちゃんだ!!私はすぐにホンちゃんだと気づき、「ホンちゃん!」と考えるより先に勝手に口が名前を呼んでいました。彼女も「ワー!」ととても驚いていて、それはそれはびっくりした再会。すぐに近づき握手をして喜びを分かち合った私たち…何より私は彼女が私のことを覚えていてくれたことが単純に嬉しかったです。
ホンちゃんは「ファンミーティングに来たの?」「1人で来たの?」などどんどん質問してくるけど半分くらいしか聞き取れないアホな私。私たちはとりあえず一緒に会場まで歩き出し、傘を差してない私を傘に入れてくれた優しいホンちゃん。「元気だった?」「これからどうするの?」突然の再会に私も動揺していて何を話していいかわからず、出来る限りの韓国語と簡単な英語とでなんとか会話をしながら私たちは歩きました。そうこうしているうちに会場に辿り着き、無事にチケットも引き換えることができホッとしていると、公演時間までまだ数時間あったためホンちゃんが「ご飯を食べに行く?」と誘ってくれました。私は迷わず「YES」と返事し、近くの食堂へ2人で行きました。メニューがわからない私に一つ一つ説明してくれるホンちゃん。無事にプルコギスープのようなものを注文し、ご飯を食べながらもホンちゃんと色んなことを話しました。大好きなグンソクさんのことはもちろん、お互いどこに住んでいるかを地図で説明しあったり、東京で一緒に会った友人たちがどうしているか伝えたりなど…言語選びに迷っていた私に対し、ホンちゃんの方から韓国語や英語を交えて色々質問してくれて本当にありがたかったです。それでも私の理解不足で通じないことも多くて伝えたくても伝わらなかったこともたくさんあり、分からない時はお互い笑ってごまかしていました。一緒に食べたご飯もとても美味しくて、食後にお金を払おうとしたら、なんとご馳走してくれたホンちゃん。お店を出て、「会えて本当に嬉しかった!また会いましょう!」とお互い言い、ファンミーティング会場の座席も近くのようだったし「また会場で会えるかもね!」と再び握手をして、名残惜しくもホンちゃんとはここでお別れしました。そして結局会場内では会うことはできませんでした。
同じ人を好きというだけで、日本と韓国で国も言葉も違うのに、初対面から楽しく会話をして、奇跡のような再会を果たした私たち。国境を越えて友達になれて、本当に短いながらも楽しい時間を過ごすことができました。ホンちゃんはツイッターやLINEなどSNSをどれもしていないらしく連絡先を交換することはできなかったけど、2度あることは3度あるというし、またどこかで再会できることを心から願っています。その時までにもっと語学力を磨かなくては!と、私は今年度から韓国語講座にも通い始めました。次に会えた時はもっともっとたくさん伝えたいことを伝えられるように、そして今度は私がホンちゃんにご飯をおごりたいと思います。
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