旅行・観光

私と韓国

白えびせんべい 37才(女性)
私が初めて韓国を訪れたのは10年以上前のこと、海外の英語学校でクラスメイトだった韓国人の女の子と仲良くなり、帰国後休暇を利用して彼女を訪ねて行ったのが最初の韓国旅行でした。
空港から市内へ向かうバスの中で、初めて目にする韓国の街並みを期待で胸を弾ませながら眺めていたことを思い出します。
おいしい家庭料理をごちそうになったり、教会の礼拝に連れて行ってもらったり、ハンガンで花火をしたり、当時流行っていた韓国風のかき氷を食べに連れて行ってもらったり、短い日程でしたが私の初めての韓国旅行は友人のおかげで、普通の旅行では味わえなかったであろう体験ができた充実した思い出が残るものとなりました。

その後韓流ブームがやってきて、家族や友人と何度か訪れてはいましたが、今年の6月、久しぶりにまた訪れてみたくなり一人旅に韓国へと出かけてみました。

今回の旅の目標は、買い物メインになりがちだった旅から脱するべく、とにかく街中をたくさん歩いてみること。
履きなれたスニーカーで出かけました。

できれば地下鉄にばかり乗らずに街中の様子が楽しめるバスにも挑戦してみたくて、渡韓5回目にしてやっとハングルを一通り読めるように勉強して行きました。
道に迷う、駅を間違えるなど失敗もたくさんしましたが、新緑の眩しい中、入り組んだ小さな古い路地が残る韓国らしい街並みを存分に歩きまわることができました。前回まではまったく気にも留めなかった街のいたるところにあるハングルの看板も、少しだけ読めるようになった今回はなんだか新鮮に映りました。

市場に朝ごはんを食べに出かけたり、世界遺産のガイドツアーに参加したり、初めて降りる駅を散策してみたり、と朝から夕方まで活動的に動き回りました。
歩き疲れたらカフェで休憩して、街ゆく人をゆったり眺めたりするのも楽しい時間でした。

今回の旅で一番印象に残った場所が、景福宮の西側にある西村(ソチョン)という一帯です。昔ながらの韓国式の平屋の家屋が多く残っていて、日本ではあまり出会うことのない風景でした。玄関先によく手入れされた鉢植えが並んでいる家々、小さなパン屋さん、おいしいおかずが買える市場、スイカやウリを荷台に積んで売っているトラックなど、すべてがその街にしっくり溶け込んでいて、そこに暮らす方々の日常を少しだけ垣間見ることができたような気がしました。
ソウルという都市にありながらどこか懐かしい雰囲気の残るその一帯は、また訪れたいお気に入りの場所になりました。

初めて訪れた時から変わらず、私にとって韓国は、訪れるたびに新鮮な魅力と感動を与えてくれる場所です。
活気ある街と人々に触れ、旅の終わりにはいつも心も体も元気になって、明日からもがんばろうという気持ちが湧いてくる、そんなパワーをもらえる場所でもあります。
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