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#53「埼玉県深谷市・神奈川県小田原市」【2020.3.31放送】
埼玉県深谷市。深谷市は武勇の誉高く、清廉潔白な人柄から
「武蔵武士の鑑」と称された畠山重忠(はたけやま しげただ)生誕の地として知られ、
館跡(やかたあと)一帯は、畠山重忠公史跡公園として整備されています。
重忠の父である重能(しげよし)は、義仲の父 義賢(よしかた)が討たれた際、
敵方でありながら、義仲 幼名駒王丸を不憫に思い、
斎藤実盛に託して木曽へ逃した武将として知られています。
また重忠は、源頼朝率いる鎌倉軍の武将として、巴と一騎討ちを演じたとか、
源平合戦のひとつ「一ノ谷の戦い」において、愛馬を背負って鵯越(ひよどりごえ)の崖を
一気に駆け下りたという逸話も残されています。
神奈川県にも、巴御前ゆかりの地などが数多くあります。
義仲から落ち延びるよう諭された巴は、頼朝に召され、
和田義盛(わだ よしもり)の妻になったといわれています。
三浦市には、巴が過ごしたとされる和田城があったと伝えられており、
今も石碑が残されています。
小田原市には、巴が義仲、そして和田一族の菩提を弔うために創建したと伝わる
「善栄寺(ぜんえいじ)」があり、義仲と巴の五輪塔を見ることができます。
このほか、頼朝が幕府を開いた鎌倉市には、義仲の嫡男 義高の墓や、
義高の許婚で頼朝の娘である大姫(おおひめ)を供養する岩船(いわふね)地蔵堂があり、
悲恋に満ちた幼い二人を偲ぶことができます。