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#40「石川県白山市」【2019.12.31放送】
石川県白山市。加賀地方の中央部に位置し、
白山国立公園や県内最大の河川である手取川など豊かな自然に恵まれています。
海岸部から山頂まで2,700メートルに及ぶ標高差を誇る白山市にも、
北陸における源平合戦ゆかりの伝承が後世に語り継がれています。
越中国と加賀国の国境における倶利伽羅峠の戦いに勝利した義仲軍は、
京を目指して一気呵成に軍を進めます。
しかし、平家軍を追って南下する義仲軍は、手取川の氾濫、洪水に行く手を阻まれ、
しばらくの間、現在の白山市源兵島(げんぺいじま)地区にとどまることになります。
源兵島(げんぺいじま)とは、源氏の「源」(みなもと)に、
兵士の「兵」、そして「島」と書かれる地名で、
当時、土地の浸水により「源氏の兵士たちが留まっていた」状況が、
その名の由来になったのではないかといわれています。
また、手取川という川の名前についても、義仲たちが川を渡ろうとした際、
流れが強く、なかなか渡ることができなかったため、
多くの兵士が互いに手を取り合って渡ったことに由来するといわれています。
このほか、義仲が川の減水と戦勝を祈願し、兜を奉納したとされる笠間(かさま)神社や、
義仲の進軍ルートとされる木曽街道など、
当時の足跡をたどることができる史跡、名所が数多く残されています。