『The Young Women’s Handbook』
2020年6月4日
昨日のキノコレは、美容整形がテーマの湊かなえさんの小説
『カケラ』をご紹介しました。
◎『カケラ』の感想は コチラ
登場人物たちは皆、太ってるとか目が一重とか
それぞれ容姿に関する悩みを抱えています。
そのことで悲しい出来事を引き起こしてしまいます…。
私は『カケラ』を読んだ直後に、ある本を読んだのですが、
もしこの本を『カケラ』の登場人物たちが読んでいたら
結末はきっと変わっていただろうなと勝手に妄想してしまいました。
今、何かしら生きづらさを感じている女性の皆さんに
読んで頂きたい一冊があります。
それは、富山市出身の作家、山内マリコさんの最新エッセイ
『The Young Women’s Handbook〜女の子、どう生きる?(光文社)』
です。
このエッセイは、山内さんが2018年から2019年にかけて
雑誌『JJ』で連載していたものをまとめたものです。
『JJ』読者層の25歳の女性向けと言いつつも
年齢は問わず「女子が生きていくうえで大事だ」と思うことを書いたそうですので
30代以上の方も私はもう若くないし…と思わずに読んでみてください♪
私は山内さんと同世代のアラフォーですが、読んだ後は元気が出ましたよー。
程よく肩の力が抜けた上で前向きな気持ちになれました。
エッセイは全部で19あり、例えば「SNS」に関しては、
「スルーする力」を身につけるのが大事だと思う、と言います。
SNS疲れの症状が出たらシャットアウトして、本でも読むのがいちばんだと。
また、SNSの「いいね!」に関しても、他人からの評価じゃなくて
自分で自分を「いいね!」と思えたほうが良くない?と。
山内さんは「こうすべき」とは言いません。
こうしてみたら?と提案はするけれど、決して高圧的ではなく、
読者に優しく寄り添っていて、しなやかな印象です。
それから、この本は本の装丁も素敵です。
表紙はまるで手帳のようなお洒落なデザインなのですが、
これは山内さんが愛用しているフランスのノートブランド、
クレールフォンテーヌのマドラスノートと同じものなんですって。
また、ページをめくると罫線が引かれていますし、
本の大きさも手帳サイズで、まさにノートのようです。
山内さんは、この本を持ち歩いていつでも本を開いてほしいそうですよ。
気軽に読める一冊ですので、読書はちょっと苦手という方も
バッグに入れて気が向いた時に読んでみてはいかがでしょう?
読んだ後はきっと心が軽くなるはず。
そして、この本を読んだら私の番組『grace』宛に感想を頂きたいところですが、
ここはぜひ山内さんの番組『山内マリコのオッケイトーク』宛にお送りください。
もしかしたら山内さんが番組で感想を取り上げてくださるかも♪
◎『オッケイトーク』のサイトは コチラ