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5『チェーン・ポイズン』

2009年2月16日

今月号のふみたんをはじめ、新聞・雑誌など様々なメディアで取り上げられ、
ず〜〜〜っと読みたいと思っていた、
本多孝好(ほんだたかよし)さんの『チェーン・ポイズン』を読みました。

私の中では、今のところ、早くも今年のナンバー1です!

登場人物が最後の最後にたどり着いた事実に、
何この人、勘違いしてるの!と本に突っ込みをいれながら、
もしや・・・と思って、最初から再び読み直したところ、
勘違いをしていたのは、私の方だったという、
心地いい裏切りは、初めての感覚でした。

何気ない言動に伏線が貼られていました。
全然気づかなかった!
すっかりだまされました。

私は、文字だけの「本」だからこそ、だまされました。
本には、こんなこともできるんだ〜。と、あらためて、本の面白さを知りました。

あまり詳しく話してしまうとつまらないので、感想はここまで。
本を読めば、私の言っている意味がわかるはず。

ちなみに、
ストーリーを少しご紹介すると・・・。

誰にも求められず、愛されず、生きる意味を失いかけた、
36歳の独身女性が、公園で思わずつぶやきます。

「死にたい」と。

その一言を近くでたまたま聞いた、ある人から、
「本当に死ぬ気なら、1年待ちませんか?1年頑張ったご褒美を差し上げます」
と言われます。

彼女は、言われた通り1年後に死ぬことを決めて、1年間、生きることにします。

その1年後。
とある雑誌記者は、ある3人の自殺のつながりを調べていました。

1年後に自殺を考えている女性と、
その1年後、ある3人の自殺を調べている雑誌記者。
その2人の主人公が入れ替わりながら、2つの話が進んでいきます。

1年という時の違いの中で、2つの話が、近づいたり、離れたりしながら、
微妙に絡み合っていきます。

そして・・・。
もう、これ以上は言えません。

ぜひ、読んでください!
この本は、本だからこその「しかけ」が面白いんです。
もしかしたら、いずれ映像化もされるかもしれない。
でも、映像では絶対に、本を読んだ時と同じ感覚は味わえません!

一言で言うなら、「だまし絵」を見ているような感じかな〜。

あなたは、そのトリックを見破れるかしら。

yukikotajima 10:15 am