これでもいいのだ
2020年1月22日
今ブログをお読みのあなたは、年を重ねるにつれ何か変化はありましたか?
若いころより生きやすくなったという方もいれば、
逆に、年を重ねていくのが嫌だ…という方もいらっしゃるのでは?
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そんな妙齢の皆さんにおすすめのエッセイがあります。
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今日ご紹介する本は、
紀伊國屋書店富山店 文学担当の北村菖(あやめ)さんのオススメ本です。
『これでもいいのだ/ジェーン・スー【中央公論新社】』
北村さんのオススメコメントです。
ジェーン・スーさんが日常の中で思った様々なことが書かれたエッセイ66篇です。
ジェーン・スーさんとは年齢も環境も違うけれど、
共感できるお話がいくつもありました。
たいしたことではないけれど、悩んでいること、コンプレックスを
ジェーン・スーさんも同じように感じていて、
でもそれを「それでもいいのだ」と言い切ってくれるこの本に少し心が救われました。
66篇もあるので、誰が読んでも共感できるお話があるのではないでしょうか。
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著者のジェーン・スーさんは、1973年、東京生まれの日本人で、
作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティとしてご活躍です。
これまでに
『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』
『女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。』
『今夜もカネで解決だ』
『私がオバさんになったよ』
といったエッセイを出しています。
タイトルを見るだけでもスーさんらしさが伝わってきます。
そして、どのタイトルも秀逸です!
この流れからの新作のタイトルは『これでもいいのだ』。
本の帯には
「思ってた未来とは違うけど、これはこれで、いい感じ。」
とあります。
真面目に頑張っているのに色々うまくいかなくて、
私の人生って何だろう…と思ったとき、ふと書店でこの本を目にしたら
思わず泣いてしまいそうなコメントです。
うまくいないことだらけなのに年齢だけは重ねてしまっていて焦る!
私は一体どうしたらいいんだろう…と思うこと、ありませんか?
そんな時こそ、スーさんの言葉に耳を傾けてみては?
『これでもいいのだ』は、共感したり、笑ったり、突っ込んだり。
まるで友達のブログを読んでいるような親しみやすさです。
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私が共感したのは、仲のいい友人との食事は、お互い話に夢中になりながらも
「これ美味しい!」といったような思ったことはすぐに口に出す、というもの。
でも、その後すぐに会話に戻れるのが快感だとスーさんはおっしゃっています。
私もこれにはおおいに共感!
会話のリズムの心地よさは、相手を選びますからね。
気持ちよく喋れる相手との食事は本当に楽しいものです。
その一方で、スーさんは、アドレナリンを放出せずに済む
ゆったりした付き合いも大事にされています。
これもわかる!
勢いよく喋るのではなく、のんびり過ごせる友人との時間も大切です。
全然タイプが違うからこその良さがあるのですよね。
そういった友達の話もあれば、妙齢の女性ならではの話や
以前、レコード会社で働いていたスーさんらしい音楽の話題などもあります。
音楽の話で印象に残ったのは、トップアイドルの曲は、
時代のトップクリエイターが飛び切りの一曲を提供するため、
名曲がそろっている、というもの。
そして、そのケミストリーを制作サイドは楽しんでいるのだとか。
音楽の話題は他にもまだまだありますので、
このエッセイは音楽が好きな方も楽しめると思います。
最後にスーさんは、年を重ねてきたからこその良さをおっしゃっています。
さて、それは何でしょう?
気になる方はぜひ『これでもいいのだ』を読んでみてください。
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<紀伊國屋書店富山店からのお知らせ>
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芥川賞、直木賞発表
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芥川賞受賞作
『背高泡立草(せいたかあわだちそう)
/古川真人(ふるかわまこと)【集英社】』
直木賞受賞作
『熱源(ねつげん)
/川越宗一(かわごえ・そういち)【文藝春秋】』
※芥川賞直木賞ともに1月末に入荷予定
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<紀伊国屋書店富山店>
住所: 富山市総曲輪、総曲輪フェリオ7F
電話番号: 076-491-7031
営業時間: 10:00〜20:00
店休日: 22日(水)