『虹 靴紐をきつく結んで』
2019年11月21日
新聞を読んでいると、富山には様々な人がいることを実感します。
中でも、北日本新聞の「虹」というシリーズを読むと、
富山には素敵な方が多いなあと思います。
『虹』は、「朝、新聞を広げたときに温かな気持ちになれる紙面があったらいい」
という提案から始まったシリーズで、毎月一日に掲載されています。
しかも、贅沢に丸々1ページ使われており、
他の記事よりも文字が大きいので読みやすいのも特徴です。
2009年5月から続いている人気シリーズで、これまで5冊の本になっているのだとか。
このほど、2017年9月から今年4月までの全20話が、
シリーズの6巻目『虹 靴紐をきつく結んで』として
一冊の本として発売されました。
今回は、サクラマス研究をしている高校の先生、
ピアノの先生でもあり僧侶でもある女性、
ジビエ専門の食肉処理施設を運営する男性などが紹介されています。
また、元富山グラウジーズの選手で今は指導者の呉屋さんもいらっしゃいました。
私が印象に残ったのは、80代の画家、藤森兼明さん。
思い通りにいかないことも多く、
画家になることをあきらめ、就職した藤森さんでしたが、
なんとアラフォーになって画家に復帰します。
でも、回り道したからこそ今の自分の作品があると
藤森さんはおっしゃっています。
本を読みながら藤森さんの作品を見に行きたくなりました。
『虹』には様々な方が登場するため、
人選はどのようにしているのか、実際に取材をされた方にお聞きしたところ
県内の「一生懸命な人」を取り上げている、とのことでした。
どこか遠くの「特別な誰か」ではなく、
地元で一生懸命頑張っている人を丁寧に紹介しているのが、
この『虹』です。
身近な人のお話だから、より心に響くのでしょうね。
『虹 靴紐をきつく結んで』は、すでに発売されています。
北日本新聞社の他、紀伊国屋書店富山店でも買うことができるそうですので
是非お読みになってみては?
◎本の詳細は コチラ