ひとよ
2019年11月7日
明日11月8日(金)に話題の映画『ひとよ』が公開されます。
去年、『孤狼の血』が話題になった白石和彌監督の最新作です。
今回のテーマは「家族」です。
「家族の映画」と聞くと、どんなイメージを抱くでしょうか?
「アットホームで笑顔あふれるほのぼのとした雰囲気」
をイメージされる方もいらっしゃるかもしれませんが、
『ひとよ』は、いきなり殺人事件から始まります。
15年前のある夜、母親が父親を殺害します。
子供たちに暴力をふるう父親から子どもたちを守るために。
母は「15年経ったら必ず戻ってくるから」
と子どもたちに約束し、警察へ出頭します。
そして、15年後。
すっかり大人になった子どもたちの前に母が帰ってきます。
子どもたちは、久しぶりに母に会って何を感じると思いますか?
子どもたちの母に対する思いはそれぞれ違っていました。
長女は母との再会を喜びますが、
次男は母を受け入れることができません。
そして、長男はどうしていいかわからず。。。
というのも、犯罪を犯した母のせいで、
子どもたちのその後の人生は、
嫌がらせを受けたり、夢をあきらめたりと
決して幸せな日々ではなかったのです。
果たしてこの家族はこの先どこに向かっていくのでしょうか。
次男を佐藤健さん、長男を鈴木亮平さん、長女を松岡茉優さん、
そして、母を田中裕子さんが演じています。
田中裕子さん演じるお母さんが圧倒的な存在感でした。
また、子どもたちの葛藤もひしひしと感じられました。
言葉というよりも表情から伝わる思いが凄かった!
滲み出てくる複雑な思いを目にしながら、
もし私だったらどうするんだろう…と思わずにはいられず、
スクリーンを見つめながら胸が苦しくてたまりませんでした。
でも、もう見るのは嫌とは思いませんでしたよ。
それどころか最初から最後まで一度も、
いや、一瞬たりとも退屈を感じることなく
スクリーンに釘付けにでした。
いやあ、すごい映画だった。
佐藤健さんの印象も大きく変わりました。
これまでは優しい雰囲気の華奢な好青年という印象だったのに、
繊細さの中にたくましさも感じられ、すっかり大人の男性になったのね、
と思ったのですが、私の感想、まるで親戚のおばちゃんみたいだな。笑
それから、この作品、重いだけではありません。
時折、笑いなどもはさまれていて、
なんとなく舞台っぽいなあと思ったのですが、
実際、もともとは舞台で上演されていた作品だそうです。
そう言われると他にも舞台っぽさが感じられるかも。
映画『ひとよ』は、明日8日(金)に公開されます。
ぜひご覧ください。
◎公式サイトは コチラ