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愛なき世界

2018年11月7日

今日のキノコレ(grace内コーナー13時45分頃〜)は、
紀伊國屋書店富山店の奥野さんから
三浦しをんさんの新作『愛なき世界』をご紹介いただきます。

奥野さんの推薦文は コチラ

私もこの本を読みましたので、軽く感想を。

三浦しをんさんというと、
これまで様々なジャンルの頑張る人々の話を書いていらっしゃいます。

例えば、
『風が強く吹いている』は、箱根駅伝について、
『舟を編む』は、辞書を作る人たち、
『神去なあなあ日常』は、林業のお仕事、
『仏果を得ず』は、文楽の世界
を描いています。

私がこれまでよんだ三浦作品の一部をあげてみましたが、
これだけでも、かなりジャンルが幅広いことがわかりますよね。

今回の『愛なき世界』は、植物の研究をする人々について書かれています。

植物のことが好き過ぎて誰とも付き合えないという女性に
洋食屋さんの見習いの男性は恋をしてしまいます。

そんな彼と彼女の物語です。

彼女の物語は、ほとんどが植物についてです。

植物は、私も嫌いではありません。
家に観葉植物を飾っていますし、
自然の中を歩いたり、走ったりするのも好きです。

でも、この本を読むと、植物の好きの大きさの違いに驚きます。
私は、24時間植物のことを考えるほど好きではないですし。

一般的に植物が好きというレベルで
全然植物について詳しくない私ですが、
でも、登場人物たちの強すぎる植物愛に触れているうちに
私まで植物に対して愛おしい気持ちになっていきました。

また、作品を読みながら、
植物を愛する彼女のことも
そんな彼女に恋する彼のことも
応援していました。

二人ともそれぞれがんばれー!と。

『風が強く吹いている』の時もそうでしたが、
三浦しをんさんの作品は、登場人物たちを応援したくなるのです。
みんな何かに対して頑張っているので。

そして、応援しているうちに私まで
一緒に何かを成し遂げた気になって元気になります。

今回も爽やかなひとときを楽しめました。

また、この本を読んだあとは、
私の家の観葉植物がより可愛く感じられました。
よく見ると、確かに可愛いなあと思ってしまったほどです。
影響受けやすいな、私。(笑)

それにしても、三浦しをんさんは、いつも私の世界を広げてくれるなあ。

次回は、どんな世界を教えてくれるのかしら。
楽しみだ♪

yukikotajima 11:31 am