死に山
2018年10月3日
今日のキノコレ(grace内コーナー13時45時分頃〜)で
紀伊國屋書店富山店の奥野さんにご紹介いただく本は、
『死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相
/ドニー・アイカー(河出書房新社)』
です。
奥野さんがこの本について詳しく紹介しています。
◎キノコレは コチラ
私も『死に山』を読みましたので、軽く感想を。
奥野さんから「この本面白いですよ」と本を渡されたとき、
タイトルの「死に山」を見ただけで
なんだか怖そうな本に思えて「うっ…」となったのですが、
本の帯をよく読んで印象が変わりました。
この本は、ノンフィクションでした。
本の帯には、
「冷戦下のソヴィエトで起こった世界的未解決遭難怪死事件」
とあります。
1952年にウラル山脈で起きた遭難事故は謎だらけです。
極寒の山にもかかわらず、
上着や靴を脱いでいたり、
骨が砕けたり、舌を喪失したメンバーも。
この事件にアメリカ人のドキュメンタリー映画作家が挑みます。
そして、あるい結末にたどり着くのですが…
この物語はノンフィクションですが、
淡々と事実を書き連ねていくのではなく、
大変生き生きとした文章で物語を描いており、
夢中で読んでしまいました。
読み物として大変面白かったです。
かなりボリュームのある本ですので、
週末の3連休にでもじっくり読んでみてはいかがでしょう?
そうそう。
この著者は、最初はネットでこの事件のことを検索していたそうです。
でも結局、現地まで行っています。
結果として、現地に行かなければわからないこともありました。
そうなんですよ!
今の時代、ネットで簡単に検索できます。
そして、行った気になったり知った気になったりしがちですが、
やはり実際に行かなければわからないこともたくさんあるのですよね。
この本は、どこかの資料やネットで得た情報だけでないところがいいのです。
今の時代、ネットの中の記事ならよく読んでいるという方もいると思いますが、
同じ文章を読むなら、やはりプロの書いた本を読んだ方が面白い、と私は思います。
この本に限らず、是非3連休は何か1冊、本を読んでみませんか?