定年オヤジ改造計画
2018年5月9日
今度の日曜日は母の日ですね。
お母様へのプレゼントはもうお決まりですか?
もしお母様がお父様に対してストレスを抱えているようでしたら、
この本をプレゼントしてみてはいかがでしょう?
垣谷美雨(かきや・みう)さんの『定年オヤジ改造計画(祥伝社)』を。
あなたのお父さんは、こんな風に思っている方ですか?
・家事や子育ては女性の仕事
・女性は生まれつき母性を持っている
・結婚、出産をせず仕事をする女性は間違っている
これ、うちのお父さんだ!うちの夫だ!
と思った女性もいらっしゃるのでは?
そんな方は是非お読みください。
この本の主人公は、これらのことを悪気なく本気で思っている男性です。
例えば、奥様の体調が悪い日に
娘から「自分の食器くらい洗ったら」と言われれば、
「母さんの仕事を奪ったら悪い」と返してしまうほどです。
きーっっっっ!ってなりますよね!!
ずっとこんな感じですから、ページをめくるたびに
彼の言動にイライラが募ります。(笑)
でも、苛立ちだけでは終わりませんのでご安心ください。
本の帯には「全女性に贈る“読むデトックスサプリ”」
とあるほどですから。
***
簡単にストーリーをご紹介しましょう。
主人公は、大手石油会社を定年退職した男性です。
定年後は妻と旅行にでも行って
のんびり過ごそうと思っていたのに、
良妻賢母だと思っていたはずの妻は
夫源病にかかってしまいます。
夫源病(ふげんびょう)は、字のごとく夫が原因の病です。
まさか自分のせいで妻が体調不良になるなんて
想像もしていませんでした。
また、同居している娘からは
「お父さんは常識が無い。神話の世界に生きている」
と言われてしまいます。
さらに、30歳を過ぎても結婚をしない理由は
「お父さんみたいな父親を見て育ったから」だと。
こんな状況にも関わらず、この男性は、
正しいのは自分で、まわりがおかしいと思っています。
気が付けば夢にまで見た定年生活は、孤独で暇な日々に…。
そんなある日、息子夫婦から孫二人の保育園のお迎えを頼まれます。
自分のこどもたちの世話すらしたことのないのに、です。
孫の子守りは、おじいちゃんにどんな影響を与えるのでしょうか。
この続きは、ぜひ本のページをめくってみてね。
***
このおじいちゃんは悪い人ではないのです。
ただ、考え方がおかしいことに気付いていないだけです。
でも、女性たちからすると「はあ?(怒)」の連続です。
怒りをこえた女性はどうなるのかというと黙ります。
納得したのではなく、見限ったということです。
でも、男性たちは気が付かないのですね。
なんとっても正しいのは「自分」ですから。
誰に何を言われようが、自分の間違いを認めません。
この物語のタイトルは「定年オヤジ改造計画」なので、
タイトルだけを見て、どんな話か想像できてしまいそうですが、
そんな単純な物語ではありません。
そこがいいのです!かなりおもしろかったです。
この本は、定年オヤジのいる奥様はもちろん、
子育て中のママさんにこそ読んで頂きたい。
でも、ママさんたちは忙しくて本を読む時間が取れないかなあ。
お子さんのお昼寝の時間にでも1日5分でもいいので、
少しずつでも読み進めてみてください。
そしてそして、誰よりも私は男性に読んで頂きたい!
実はこの本、全国の女性書店員さんが大プッシュしているそうで
「旦那にも読ませたい本NO.1」になっているのだとか。
いま、このブログを読みながら
いやいや、俺は女性の味方だし、女性のことはわかっているよー
と思った男性はいませんか?
そんな方こそ、読・ん・で!!(笑)
この本は、オヤジ目線なのがよいのです。
だから、男性も読みやすいと思います。
それに、女性からアンタはおかしい!と攻撃されるより
少ないダメージで済むかなと…。(笑)
ちなみに、私がこの本の中で一番好きなシーンは
このオヤジが実家に帰って自分の兄弟と話をするシーン。
これには笑えた!