琥珀の夢 小説 鳥井信治郎(上・下)
2017年12月27日
私は年末年始のこの時期は、
ボリュームのある本を読みたくなります。
それも、人生の指針となるような
読んでためになるような本を。
年のはじめには、誰もが今年の抱負を立てると思いますが、
もう来年の抱負は決まっていますか?
もしまだ決まっていないなら
この本を読んでから決めてみてはいかがでしょう?
『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎(上・下)/伊集院静(集英社)』
今日のユキコレ(grace内コーナー13時45分頃〜オンエアー)は、
年末年始のお休み中に読んでいただきたい
上下合わせて約700ページの小説をご紹介します。
鳥井信治郎(とりい・しんじろう)さんはご存知ですか?
サントリーの創業者です。
朝ドラ『マッサン』で堤真一さんが演じていた「鴨居の大将」は、
鳥井さんがモデルです。
小説にもマッサンやその奥様が出てきますので、
朝ドラファンの方も楽しめると思います!
『琥珀の夢』は、鳥井さんがどんな思いで
サントリーという会社を作ったのかが描かれています。
主な話は、葡萄酒の製造販売や日本初の国産ウイスキー造りについてですが、
恋愛や家族の話、鳥井さん亡き後のサントリーについても描かれています。
私は、この本を読み終えた直後に
サントリー商品を買って飲んでしまいました。(笑)
まず、ザ・プレミアム・モルツを1本。
その後、ウィスキーの角瓶を炭酸で割ってハイボールにして飲んでみました。
どちらもこれまで何度も飲んでいるのに、
この小説を読んだ直後は、とびきり美味しく感じられました。
でも、私だけではなく、この小説を読んだ方はきっとプレモルや角を飲んでいるはず!
ですから、この小説を買う時に、あわせてサントリーのお酒も買うと、
読んだ後も楽しめると思います。(笑)
***
本を読んだ後、サントリーのお酒が飲みたくなっただけでなく(笑)、
他にも様々なことが心に残りました。
一番印象に残ったのは、「やってみなはれ」の精神。
とりあえず、やってみる。
失敗したっていい。そこから学ぶこともあるのだから、と。
また、仕事は辛いことがなかったら何ひとつ身につかない、とも言っています。
それから、鳥井さんは、商いのために使うお金は惜しまず、
当時は珍しかった広告にも力を入れていました。
そして、仕事はその分野のプロを信じて任せます。
その一方で妥協はしません。
自分が求めるものとピタリとくるものでなければ、
何度もやり直しをさせます。
などなど、鳥井さんが仕事をする上で、
どんなことを大切にしていたのかを知ることができます。
他にもたくさんの素敵ポイントがあるのですが、
私がすべてばらしてしまうのもつまらないので、
この続きは、是非本のページをめくってみてください。
私は、学びと気付きの連続でしたよ!
そうそう。
仕事以外の点では、若かりし頃の信治郎の恋のお話もよかったです。
信治郎さんが惚れる「しの」さんが素敵な女性で。
自分の仕事に誇りを持ち、かっこいい。
でも、やさしさやしなやかさもあって、
信治郎さんが好きになる理由がわかります。
新しい年を迎える前に、この本を読んでよかったです。
ぜひ皆さんも読んでみて下さい。
***
それから、今年のgraceは今日で最後です。
そこで、今日のユキコレでは、『琥珀の夢』をご紹介しますが、
14時15分頃からのgraceピックアップでは、
私、田島の2017年の本ランキングをご紹介します!
合わせてお楽しみください。