かわいい結婚
2015年5月13日
突然ですが、既婚者の方に質問です。
・今のお相手と結婚しようと思った理由は?
・結婚生活はいかがですか?
・結婚してよかったですか?
今日のユキコレ(grace内コーナー13時45分頃オンエアー)でご紹介するのは、
『オッケイトーク』のパーソナリティーとしてもおなじみ、
富山市出身の作家、山内マリコさんの最新作
『かわいい結婚(講談社)』
です。
やわらかなピンク色の表紙+かわいい結婚というタイトルを見たとき、
山内さんといえば去年秋に結婚されたばかりなので
(ご結婚おめでとうございます〜!)、
もしやご自身の新婚生活について書かれたエッセイかな?
と思ったのですが、違いました。
『かわいい結婚』は、3篇のお話が収録された短編集でした。
***
まず、表題作の『かわいい結婚』は、結婚して仕事をやめた専業主婦の物語。
彼女は、働いている時は仕事ができたのに、
家事は全くできず、部屋は散らかり、ごはんはレトルトというありさまです。
そんな家事が大嫌いな彼女が取った行動とは?
・
次のお話は『悪夢じゃなかった?』。
こちらは、ある朝起きたら、女性に変身していた会社員の物語です。
彼は、ハイヒールの痛みに耐え、洋服選びに難儀しながら、
女性というものを身をもって理解していきます。
そして、女性の姿のまま別れた彼女に会いに行きます。
果たして彼の運命は?
・
最後は『お嬢さんたち気をつけて』。
こちらは、まるで双子のような女性2人の物語。
昭和時代の映画を思わせる女性たちの会話が心地いいリズムを刻んでいて、
独特な世界観をうみだしています。
でも、ふわふわしているように見えて、実はとっても現実的なお話なのですが。
・
といった3篇が収録されています。
どの作品も、そうきたかー!と想像もつかない展開で面白かったです。
一番びっくりしたのは、女性に変身してしまった会社員の物語。
笑いました。
えーー!そっちー?と本に向かって突っ込んでしまいましたもの。
本の装丁やタイトルだけを見ると、女子向けの本と思われそうだけど、
私、この本は男性の方に読んでもらいたいなと思いました。
結婚するとはどういうことなのか?ということはもちろん、
女性に対する意識を変えていただく、いいきっかけになるんじゃないかなと。
それこそ、自分自身が朝起きたら女性になっていた、
と想像しながら読んでみて下さい。(笑)
新しい世界が待ってるよ♪
一方、女性の皆さんは、共感できたり、
ここまでやっちゃっていいんだと安心できたり(!)するかも?
私は、結婚相手を決めるポイントとして
表題作の『かわいい結婚』の主人公の奥さまがさらりとおっしゃっていた一言が印象に残りました。
それって何?と思った方は、本を読んでみてください。
それから、山内さんは、富山出身ということで、富山弁も出てきます。
富山の方はそういう意味でも楽しめると思いますよー。