マスカレード・ホテル
2014年9月17日
今日のキノコレは、
紀伊國屋書店富山店の白山さんから
『マスカレード・ホテル/東野圭吾(集英社文庫)』
をご紹介いただきます。
まずは、白山さんの紹介文をお読みください。
⇒ 紹介文は コチラ
こちらの単行本は、2011年9月に発売されていますので、
以前お読みになった方もいらっしゃるのでは?
東野さんは人気の作家さんですからね。
『マスカレード・ホテル』は、ホテルが舞台の物語です。
犯人をつかまえるために、
若き刑事は、ホテルマンに化けて潜入捜査をします。
彼を教育するのは、優秀な女性フロントクラーク。
ホテルには、次々に怪しげな客たちが訪れます。
果たして犯人は誰なのか?
という物語です。
ミステリとしても楽しめますが、
私が何より面白かったのは、ホテルの裏側です。
一流ホテルのホテルマンたちは、
どのように接客をしているのかがわかり、勉強になりました。
特に心打たれたのはこの一文です。
『お客様を快適な気分にさせることが第一。
逆にそれさえ果たされれば、必ずしも言いなりになる必要はない』
わがままなお客様もいらっしゃいます。
そんな時に、どんなに正論を伝えたところで意味はありません。
だからといってお客様の理不尽なわがままにこたえる必要もありません。
大切なのは、快適な気分にさせることです。
これは、ホテルマンだけでなく、仕事をしていく上でとても大切なことだなと思いました。
理不尽な人とのやりとりは、本当に難しいですものね。
ちょうど私は本を読む直前に、
仕事のことで嫌なことがあっただけに、
一流ホテルマンたちの仕事ぶりがより印象に残りました。
無理難題も乗り越えていくその忍耐力と豊かな発想力。
大変勉強になりました。
仕事で理不尽な方と接することが多いという方がいらっしゃれば、
是非この本を読んでみてください。
きっと何かしらのヒントが得られると思います。
また、この本はビジネス本ではありません。
もれなく面白いミステリもついてきますので、得した気分も味わえます。(笑)
さらに、今回、『マスカレード・ホテル』が文庫化されたのに合わせ、
『マスカレード』シリーズの第2弾『マスカレード・イブ』も発売されました。
こちらは、『マスカレード・ホテル』の主役のお二人が、
コンビを組むより前の、それぞれの物語なんだとか。
文庫なのでお求めやすいですし、
合わせて読んでみてはいかがでしょう?
・・・
東野作品は次々に映像化されていますので、
きっとこのマスカレードシリーズもいれず映像化されるんだろうなあ。
ちなみに、この本の 特設サイト がすでに映画のサイトのようです。(笑)
気になる方は是非チェックしてみてください。