読書の春
2008年3月12日
今日は本を2冊ご紹介しましょう。
★1冊目は、精神科医である、帚木 蓬生(ははきぎ ほうせい)さんの小説『閉鎖病棟』。
某書店に行ったときに、ポップを見て読んでみようと思い購入。
最近、本屋さんのポップも、かなり凝ってますよねー。
今までは、本の帯にひかれて買うことが多かったのですが、
最近は、本屋さんの手書きポップもかなり参考にしています。
この小説は、第8回山本周五郎賞を受賞した95年の作品です。
ベストセラーになっていますので、すでにお読みの方もいらっしゃるかもしれませんね。
舞台はとある精神科病棟。
登場人物は、ほぼ全員が精神病患者です。
彼らの視点で物語が進んでいきます。
穏やかな日々を送っていたある日、病院内で殺人事件がおこります。
なぜ犯行に及ばなければいけなかったのか?
なぜそんな事件がおきてしまったのか?
作者は、実際に精神科医なので、描写がとてもリアル。
画だけでなく、臭いや温度や痛みまで伝わってくる感じです。
この作品に出てくる患者の皆さんは、
どんなに辛い状況でも、いつでも明るく、前向きで、大切な人たちを思い遣っています。
そこには、打算的な考えは一切ありません。どこまでもまっすぐです。
嘘の無い、ピュアな気持ちに勝るものはありませんね。
読みながら、文字の上にいくつものシミができました。
この本を読んで、知らないうちに自分の心にまとわりついていた汚いベールが、
ちょっとだけ浮いて、はがれやすくなったような感じがしました。
実際はがれるまでには、もう少し時間がかかりそうですけどね!
少しずつ、私も優しくなれたらいいなぁ。
この小説について色々調べてみたところ、
01年には映画『いのちの海 Closed Ward』として、映画化もされているようです。
ご覧になった方はいらっしゃいますか?
みたいなー!
★そして2冊目が『頭がいい人の敬語の使い方/本郷陽二』です。
言葉に関する本、「敬語」や「日本語」関連の本は、次々、新しい本が出ています。
たいてい同じようなことが書かれているのですが、
新しい本には、新しい言葉や、最近の間違いなどものっているため、勉強になります。
知らないうちに、使ってしまっている言葉もありますしね。
日々、勉強です。
だからこそ、他の人の間違いも気になる!
私が普段気になる、間違った敬語をいくつか。
*「とんでもございません」は、間違いですよー。
「とんでもない」で一つの形容詞なので、正しくは「とんでもないことでございます」
*「コピーはご使用できます」は間違い。
正しくは「コピーはご使用になれます」もしくは「コピーはご使用いただけます」
*「お見えになられました」は間違い。二重敬語です。
正しくは「お見えになりました」
皆さんも、普段、使っていませんか?
なんて、私自身、人の間違いを指摘できるほど、
100%正しい敬語が使えているわけではありません。
だから、読んでいるわけですし…。
今回も大変勉強になりました。
繰り返しになりますが、本当に日々、勉強です。
『頭がいい人の敬語の使い方』は、
タイトルは、高飛車な感じも否めませんが(笑)、
中身はとてもわかりやすいので、初めて敬語の勉強をする方にはオススメです!
一緒に正しい敬語を勉強しましょう。