『椿三十郎』
2007年12月2日
昨日(12/1)公開の映画『椿三十郎』、
あなたは、もうご覧になりましたか?
1962年の黒澤明監督と三船敏郎さんによる作品のリメイクです。
黒澤監督のオリジナル脚本をそのままいじらず、
森田芳光監督が、平成版『椿三十郎』を作りました。
椿三十郎を織田裕二さん、その宿敵である室戸半兵衛を豊川悦司さんが演じています。
私は、ただ「黒澤作品のリメイク」という知識しかないまま見ました。
物語はとても面白く、話の展開も気持ちよく、満足度の高い映画でした。
そして、見終わった後、さっそく黒澤版の『椿三十郎』も見たくなりました。
森田監督は、前作『サウスバウンド』に関しては、
原作の良さを活かしつつも、監督独自の視点を取り入れていたので、
今回はどう変わっているのか、比べてみたいと思ったのです。
そして、早速黒澤版を見てみました。
まず、色がありませんでした。モノクロです。
そしてストーリーは、ほとんど変わっていませんでした。
本当にオリジナル脚本そのままだったのです。
黒澤作品をきちんと見たのは、恥ずかしながら初のことだったのですが、
「世界の黒澤」である理由が、なんとなくわかった気がしました。
みんなが絶賛している、というのもあるのかもしれませんが、
でも、心をフラットにして感じてみても、
「素晴らしい!」と思えました。
今から45年も前の作品なのにまったく古さを感じませんでした。
いきいきとしていて、テンポが良くて、
映画そのものが「作品」というよりも「生身の生き物」のような感じがしました。
血が通っていました。生きていました。熱を感じました。
そして、私は興奮しました!!!
鼻息荒くなりましたよ、本当に。
『椿三十郎』
どちらの作品も見たことで、
森田さんの黒澤監督への思いも感じられましたし、
黒澤作品と出会うこともできました。
どちらも本当に素晴らしかったと思います。
できれば、オリジナルを知らない方たちは、
私のように、黒澤版もご覧になることをオススメします!
ところで、三十郎のような役って、織田裕二さんは、よく似合いますね。
つかみ所がないのだけど、頼りたくなってしまう感じの男性。
私は、「若侍」目線で映画を観ていたので、
織田三十郎に対して、どうにかしてよー!
という気持ちで、甘え目線で映画をみてしまったような気がします(笑)
絶対に、他の人に見られたくない表情だったと思います…。
ふぅ。
そうそう!
若侍といえば、若侍の一人、守島隼人を演じた富川一人(とみかわ・かずひと)さんは、
滑川出身の俳優さんです。
みんなで応援しましょ♪