45 なでしこ力
2011年8月24日
サッカー女子ワールドカップで初優勝し、
国民栄誉賞も受賞し、
まもなく行われるロンドン五輪アジア最終予選に向けて、
現在、岡山県で直前合宿中の、
サッカー日本女子代表、なでしこジャパン!
そのなでしこたちを率いるのが、
選手たちから「ノリさん」と慕われている、
佐々木則夫監督です。
今、女子、男子ともに、
サッカー選手や監督の書かれた本が売れに売れているのだとか。
紀伊國屋書店富山店の書店員さんに聞いたところ、
その中でも一番人気が、このノリさんの本
『なでしこ力(ぢから)』なんだそうです。
私もテレビでノリさんの表情や言葉、選手たちとの関わりを拝見しながら、
実際はどんな人なのだろうと興味を持っていましたので、早速読んでみました。
ほとんどが試合の描写なのですが、
監督の感情が入り混じった描写はとてもわかりやすく、
さらに、選手への愛が感じられ、
まるで、私もチームのひとりとして、監督の横に並びながら、
一緒に応援している気持ちになり、
気付いた時には感動して涙を流している自分がいました。
監督は、なでしこたちと共に過ごすことで、
女性の長所をたくさん見つけて行きます。
そういった女性のいい部分の引き出し方がうまい!
そして、女性の心をしっかりつかんでいます。
例えば、ミーティングに遅刻した選手に対し、監督は怒りませんでした。
かわりに、遅刻しなかった選手に、別の言葉をかけます。
叱責ではありません。
選手に考えさせ、全員を納得させる言葉です。
どんな言葉をかけたのかは、是非、本を読んでみてください。
また、監督らしいなと思ったのが、
「横から目線」という言葉。
この監督は私たちをバカにしているな、
と思った時点で、選手たちはついていかないですよね。
何を言われても不信感でいっぱいになってしまうと思うのです。
でも、これは、サッカーチームだけでなく、
職場でも、家庭でもあてはまると思います。
というか、人と人との関係性の中では、とても重要なこと。
監督と選手たち、そしてスタッフの皆さんが、
それぞれ尊敬、信頼し合っているからこそ、
なでしこジャパンたちはどんどん強く進化しているのが、
この本を読んでよーくわかりました。
ある選手の言ったひと言が、
なでしこらしく、そして、女性らしかったのでご紹介します。
試合中、ある選手が放ったシュートが、体のどこから放たれたか曖昧で、
試合後、インタビューアーから
「体のどこでシュートしたのか?」と聞かれたとき、
その選手は「体では無く、心です」と答えたそうです。
この答えこそ、なでしこっぽくないですか?
女性の皆さんは、この本を読むといい気分になり、よりいい女になれる気がします。
こんなに女性のことをわかってくれる人がいるのか!と、感激し、
さらに、監督がなでしこたちを褒めると、
まるで自分自身まで褒められている気分になるからです。
逆に、男性の皆さんは、女性との接し方を学べることで、よりいい男になれる気がします。
いい女、いい男になりたい皆さん、
「なでしこ力」を読んでみませんか?
それから、女性を部下にもつ男性上司の皆さまにも読んでいただきたいかな。
あと、娘さんをもつお父さんにも。
また、「なでしこ力」を読んで、ロンドン五輪アジア最終予選を見れば、
もっともっと試合を楽しめると思いますよ〜。