69『at Home』
2010年12月6日
今日のキノコレで紀伊國屋書店富山店の朝加さんからご紹介頂く本、
本多孝好さんの『at Home』を私も読みましたので、軽くご紹介。
★朝加さんの紹介文はこちらを見てね。
http://www.fmtoyama.co.jp/program/program_info_1117.html
『at Home』は、4つの家族のことが描かれた短編集です。
しかも、どこかいびつさが感じられる家族のお話。
何かや誰かを喪失したことで「泣かせる」お話はよくあるけれど、
この本は、何かをなくした家族のその先のストーリーに泣かされます。
4つとも全然違うストーリーだけど、
1つ共通していることは、「家族同士の絆の強さ」。
例え、何年も会っていなくても、血がつながっていなかったとしても、
家族を思いやる気持ちに嘘はないし、気持ちの大きさに違いもありません。
いいことばかりではないけれど、悪いことばかりでもなく、
その人が「いる」だけで、嬉しかったり、楽しかったり、安心できたりする。
それが家族なんだよなと、この本に改めて気づかされました。
あなたも、家族というだけで、後回しになってしまったり、
一番大切な一言が言えなかったりしていませんか?
頭では分かっているのだけれど…。
という方もいらっしゃるかもしれません。
でも、この本を読むと、心が自然と素直になります。
この本に出てくる家族と設定は違っても、
心で感じる部分は、共感できるところがたくさんあると思います。
この本を読んだ後、自分自身の家族を見てみると、
いつもよりも優しいまなざしで見つめている自分に気付くかも。