18『ハート・ロッカー』
2010年3月26日
富山では明日公開の映画『ハート・ロッカー』をご紹介します。
先日のアカデミー賞で、作品賞・監督賞・脚本賞ほか6部門を受賞しただけでなく、
世界の主要映画祭で104冠を受賞した作品です。
舞台は、2004年のイラク・バグダッド。
爆弾物処理の仕事に従事する兵士たちの様子が、ドキュメンタリータッチに描かれています。
「イラクに住む多くの人の命を守るため、
毎回、自分の命をかけ、爆発物処理をしていくアメリカ兵士たちのお話」
と書くと、美しい感動話のように思えますが、現実は、そんなに甘いものではありません。
そもそも、現地の人が、爆発物処理の仕事を理解していないのですから。
歓迎されない中での、「仕事」としての作業は、ちょっとのミスが命取り。
毎回、死の恐怖と戦っている兵士たちは、どんな思いで「仕事」をしているのか?が、
まるで、ドキュメンタリーさながらに描かれます。
実際に、脚本家のマーク・ボールは、
イラクで爆発物処理班と行動を共にして脚本を書かれたそうで、
息づかいまでリアルに描かれています。
泳ぐ目、ごっくんと飲み込むつばの音、
目の上にハエが止まっても気にしないほどの集中力…。
爆発物が処理されるまでの時間の長いこと、長いこと。
一緒に試写で見ていた牧内さんと2人、
映画を見終えたと同時に「つかれたあぁ。。。」とため息がもれました。
でも、この「疲れ」は、つまらなかったゆえの「疲れ」ではありませんよ!
それだけ、見る人の心を突き動かした、ということです。
終わり方も現実的でした。
賞を取った話題作だと、逆に見る気がしないなぁ、なんていう、
あまのじゃくな方もいるかもしれませんが(笑)、
この作品は、そんなひねくれものの方の心も打ちのめすくらいのパワーがあると思います。
是非、ご覧ください!!!