浮世でランチ
2007年5月7日
フリーペーパー「ふみたん」に紹介されていた
山崎ナオコーラさんの「浮世でランチ」を読みました。
なんとこの方私と同い年。
すごいなぁ。
「浮世でランチ」は、
他人とのコミュニケーションをとるのが苦手な25歳のOL君枝が主人公です。
そんな君枝の現在と中学時代の過去が交互に描かれています。
自分を偽ってまで人と群れることをしようとしない君枝。
群れる女子達を軽蔑しつつも、
どこか寂しさも感じている。
全体的に、淡々と静かに物語は進んでいきます。
どこにでもありそうな普通の日々。
でも、この作品には、
ドキッとするようなするどい一言が時々隠れています。
「警戒心丸出しのままで人に甘える様が、自分にそっくりでぞっとする」
公園で一人でお弁当を食べている君枝が、
そばにやってきた猫にえさを与えるシーンで、心の中で発した言葉です。
私は、この一言に、同じく自分のことを言われているようでぞっとしました。
自分に余裕がなくなると、
「なんであたしばかり?」
などと、自己中心的な考え方になってしまいがちですが、
実は、それは大きな勘違い。
人は常に人とかかわらなければいけないし、
大変なのは自分だけはない。
自分が好きな人とだけかかわることもできない。
時には、苦手な人ともかかわらなければならない。
というか、多分その方が多い気がする。。。
その辺の、頭ではわかっていても心では理解できない気持ち悪さが、
ストレートに表現されています。
これは私の心の中の言葉?
あれ、見透かされている?
と思う方も多いかもよ!