11・12 音楽(クラシック)がテーマの本を。
2010年2月15日
今日のキノコレで紀伊國屋書店の白山さんにご紹介頂く本を私も読みました。
音楽、それもクラシックがテーマになった本です。
★『さよならドビュッシー』 中山 七里(なかやま しちり)
『このミステリーがすごい!』大賞の第8回(2010年)大賞受賞作です。
主人公は、ピアニストを目指す16歳の少女。
裕福な家庭に生まれ、帰国子女のいとことは姉妹のように仲が良く、
ちょっと怖いけれど大好きなおじいちゃんや家族とともに、幸せな日々を送っています。
しかし、彼女の身に次々に不幸が襲いかかり…。
それでも、彼女はピアニストになる夢を強く持ち、コンクール優勝を目指します。
そんな彼女の姿に感動し、なんとかコンクールで優勝してほしい!
と思っているところに、殺人事件。
頑張る少女の感動物語かと思いきや、それだけでは終わりませんでした。
終盤、ミステリ要素が濃くなっていき、最後の1行まで全く目が離せませんでした。
私は、ピアノを習ったことは無いのですが、
そんな私でも、へえ、なるほど!と思えるような、
曲の背景なども学べ、そういう意味でも面白かったです。
実際にピアノを演奏したことのある方が読んだら、
演奏の難しさなどが想像しやすく、より深く堪能できるかも。
それから、この本の魅力は、登場人物のセリフにもあります。
彼女にピアノを教える岬先生(ハンサム&かしこい&性格もいい)や、
ちょっと怖いけれど憎めないおじいちゃんが、とてもいいことを言うのです。
さりげなく、大切なことを気付かせてくれます。
例えば・・・
仕事は好きだけど、この仕事、本当に自分に向いているのかしらと思うこと、無いですか?
そんな時に、この本を読むと、心を震わす素敵な言葉に出会えると思います。
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★『カルテット!』 鬼塚 忠(おにづか ただし)
『Little DJー小さな恋の物語』がベストセラーとなった鬼塚忠さんの新作です。
こちらは、先ほどの本に比べると、言葉も平易で、どなたでも読みやすいと思います。
中学生の少年、開(かい)は、父、母、姉の4人家族。
ところが、家族はバラバラ。父と母は離婚の危機。
そんなとき、開は、家族4人の演奏会を提案します。
文章がイキイキとしていて、全体的なテンションも高く、とてもイメージしやすいため、
本を読んでいるというより、テレビドラマを見ているような感覚でした。
家族がテーマになっているので、お子さんから大人の方まで楽しめると思います。
特に、中高生&その両親。
さらっとあっという間に読めてしまい、どちらかと言えば、軽めの本ですが、
軽いからといってふわふわ飛んでいかず、
しばらくあたたかさが持続する素敵な作品でした。
実は、私は、感動して、何度も泣いちゃいました。
読みながら、何度、鼻をかんだことか。
一家に1冊、いかがでしょう。
でも、特に、ママやパパは、お子さんたちのいないところで読んでくださいね。
泣くところを、お子さんたちに見られてしまいますよ〜!
そうそう、本の帯には、キノコレでおなじみ、
紀伊國屋書店富山店の朝加さんのコメントが載っています。
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今日ご紹介した作品は、音楽がテーマになっているので、
どちらも、いずれ映画化orテレビドラマ化されるような気がします。
どのような配役になるんでしょうか。
今から、楽しみです。
そして、これらの本は、
今日の13:45頃から「キノコレ」のコーナーで、
紀伊國屋書店富山店の白山さんにご紹介いただきますので、
どうぞ、お楽しみに!
白山さんのオススメ文は、graceのインフォメーションに載っています↓。
http://www.fmtoyama.co.jp/program/program_info_913.html
また、今夜には、ポッドキャストでPC上でお聞きいただけますので、
よかったら、こちらもお聞きくださいませ♪