2『赤い指』 &群馬のお正月
2010年1月3日
久しぶりに家族全員がそろってのお正月も今日で終わりです。
今日は、家族全員で、初詣と白鳥を見に出かけました。
おみくじもひきました。
「吉」でした。
「今年1年、大いに欲張って、学問、芸事などを身につけるとよい」とありました。
2010年の私の抱負の通りでした。
初心を忘れず、学ぶことに関しては貪欲に頑張っていきます。
ちなみに恋愛は、「無理押しはやめよ」でした。
学ぶことに対しては貪欲に、恋愛は謙虚に、ということなのでしょうか。
肝に銘じます。
おみくじに一喜一憂した後は、多々良沼(たたらぬま)へ白鳥を見に行ってきました。
白鳥も、沼の名前も縁起よさそうじゃないですか?
実際、見にいらっしゃっている方も多かったです。
白鳥が飛び立つ瞬間を激写!
と、家族で穏やかな正月を過ごし、いい気分転換になりました。
そして、富山へ帰る電車の中で、東野圭吾さんの小説『赤い指』を読みました。
人気の加賀恭一郎シリーズで、2006年に発売された本です。
家族がテーマでした。
平凡な家族が、突然、少女殺害事件に巻き込まれます。
唾を飲み込む音までが聞こえてきそうなくらいの緊迫した様子が伝わってきて、
本を持つ手に、無意識のうちに力が入っていました。
加害者側の家族は、この3人。
家族のことには無関心で面倒なことから逃げてばかりの父親、
亭主の両親には無関心で息子にべったりの母親、
そして、母親に甘やかされて育った、すぐにキレル中学生の息子。
と、もう1人、父親のお母さんも同居しています。
家族の1人がおこした犯罪に対して、他の家族がどのような反応をするのか。
今、あげた家族の性格からして、どのようになるのか、想像はつきそうですが、
想像通り、最悪です。
最悪と言えば、この犯罪事件を追う加賀刑事と実の父親のやりとりも、
もう1つのストーリーの軸となっているのですが、これが、また、イライラさせるのです。
なんなのよっ!どいつもこいつもっ!
と本を読む私の怒りが頂点に達しそうになった時、ある事実が判明し、
感情が高ぶったまま、怒りから感動に感情スイッチが変換されたもんだから、さあ大変!
どばどばどば〜っと涙があふれてきました。
はくたかの電車の中で、嗚咽しそうになりました。
マスクの上の部分に涙がたまり、にじんでいくのがわかりました。
そして、やっと涙がひっこんだと思った瞬間、今度は涙の第2波がやってきました。
涙に加えて鼻水まで出てきました。マスクの中は、もう、ぐちゃぐちゃです。
本を読み終え、鏡で自分の顔を見たとき、笑ってしまうくらいに酷かったです。
以上のことから、この本は、人前で読むのは、やめた方がいいです。
読んだとしても、ラスト5分の1くらいは、家の中でこっそり読んだ方がいいです。
私は、実家に帰って、久しぶりに家族にふれたばかりだったから、
家族がテーマの、この本に感動したのかもしれないけれど、
読んだ後は、今までに自分自身に向けられた家族の様々な言動を振り返り、
じんと熱くなるものがありました。
きっとあなたも、この本を読んだ後は、
いつもより家族が1.5倍、優しく見えるはずですよ〜。