2025年2月5日
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『ペンギンは空を見上げる』
おととい、今年の本屋大賞のノミネート作品が発表されました。
10作の中には、これまでラジオで紹介した本も結構入っています。
大賞の発表は4月9日。今年はどの作品が大賞となるのでしょう。楽しみ!
◎本屋大賞の公式サイトは コチラ
さて、本屋大賞は全国の書店員の投票で決まりますが、
同じく書店員が選ぶ新たな賞がこのほど創設されました。
北陸の書店員が選ぶ「北陸文庫大賞」です。
北陸文庫大賞は、北陸3県の書店員が書店の枠を超えて集まり、
隠れた名作(文庫)を選ぶ賞で、1月24日に金沢で授賞式が行われました。
すでに売れている本ではなく、
もっと多くの人に届けたいと思う名作を
「文庫」の中から選んでいるのがポイントで、
今回は出版社から推薦された86作品の中から
グランプリと特別賞2作品を選んだそうです。
1回目のグランプリ受賞作はこちら。
『ペンギンは空を見上げる』
八重野統摩(やえの・とうま)
東京創元社・創元推理文庫
グランプリ受賞、おめでとうございます~!
なお、特別賞はこの2作品です。
下村敦史(しもむら・あつし)『サハラの薔薇』
越谷(こしがや)オサム『魔法使いと副店長』
『サハラの薔薇』は以前ラジオでご紹介しました。
ハラハラドキドキの色々な意味で喉が渇く一冊で、
こちらもとても面白かったです!
◎田島の本紹介は コチラ
今日ご紹介するのは、グランプリの『ペンギンは空を見上げる』です。
また今日は2月最初のゆきれぽですので、明文堂書店とのコラボ回です。
この本は、明文堂書店 高岡射水店の書籍担当 野口さんのオススメ本というか、
野口さんをはじめとした北陸の書店員の皆さんのオススメ本です。
『ペンギンは空を見上げる』は2018年に刊行された作品で、
第34回坪田譲治文学賞も受賞しています。
この文学賞は「大人も子どもも共有できる世界を描いたすぐれた作品」に送られる賞で、
去年は、宮島未奈さんの『成瀬は天下を取りにいく』が選ばれています。
「大人も子どもも」とありますが、
『ペンギンは空を見上げる』の主人公は、小学六年生の男子、ハルです。
ハルの夢はNASAのエンジニアになること。
いつか本物のロケットを作りたいと思いながら、
今は風船ロケットで宇宙を撮影をすることを目指しています。
友達を作らず、両親ともぎくしゃくしているハルは、
家でも学校でもいつもひとりで風船ロケットのことばかり考えています。
そんなある日、アメリカらから転校生がやってきます。
そしてひょんなことから、ハルはこの転校生と関わることになり、
ここから物語が動き始めます。
ぜひ子どもたちの気持ちに寄り添いながら読んでみてください。
また、この作品は夢に向かって頑張る小学生の話かと思いきや、それだけでは終わりません。
突然ある真実が明らかになるのですが、
それを知った後にもう一度最初から読み直したら、
同じ物語なのに印象はだいぶ異なりました。
そしてこの作品を本好きの書店員が選んだというのもわかる気がしました。
なぜなら本だからこそ楽しめる作品だからです。本じゃなきゃダメなのです。
本の魅力が色々とつまった一冊です。
あなたもぜひ北陸の書店員さんたちオススメの文庫を読んでみませんか。
ではここで、明文堂書店 高岡射水店 書籍担当 野口さんのコメントをご紹介します。
*
「夢」への情熱にあふれたこの小説は、眩しくて、純粋で、真っ直ぐで。
世代を超えて、たくさんの人に届けたい作品です。
北陸の本好き書店員が、書店の枠を超えて、昨年夏ごろから選考を重ねて選びました。
自信を持っておススメします!
是非!お近くの書店にお立ち寄りください。
*
『ペンギンは空を見上げる』は、明文堂書店をはじめ、
北陸3県の115の書店に特設コーナーが設けられているそうです。
また、富山県内の明文堂書店全店の
「ヨリミチトソラ ゆきれぽコーナー」にもありますので、
ぜひチェックしてみてね♪
◎明文堂書店のサイトは コチラ
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プロフィール
田島 悠紀子
Tajima Yukiko
7月13日生まれ。群馬県出身。
B型。 -
担当番組
・富山ダイハツ オッケイウィークエンド
(毎週土曜 11:00~11:55)・ヨリミチトソラ
(毎週水曜・木曜 16:20~19:00) -
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