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『死んだ山田と教室』

2024年6月5日

あなたはどんな高校生でしたか。
高校時代を振り返ると、どんなことが思い出に残っていますか。

今日は、とある高校の男子高校生たちの物語をご紹介します。

そして今日は6月の一週目の水曜日ですので、明文堂書店とのコラボ回!
本を愛する高岡射水店 書籍担当 野口さんのオススメ本です。

『死んだ山田と教室』
金子玲介(かねこ・れいすけ)
講談社

こちらは、メフィスト賞の受賞作です。

メフィスト賞は、「究極のエンターテインメントを求む」という掛け声のもと始まった、
賞金ナシ、締切ナシ、下読みナシの公募新人賞で、
去年は、須藤古都離さんの『ゴリラ裁判の日』が、
2019年は、映画化もされた砥上裕將さんの『線は、僕を描く』が選ばれました。
過去には、乾くるみさん西尾維新さん辻村深月さんなどが受賞しています。

『ゴリラ裁判の日』は、田島も野口さんも、去年読んで良かった本の1冊に選びました。

◎詳しくは コチラ

そして今回受賞したのが、金子玲介さんの『死んだ山田と教室』です。

去年の受賞作の『ゴリラ裁判の日』がとても面白かったので、
今回の受賞作も楽しみにしていました。

『ゴリラ裁判の日』は、手話で人間と会話ができるゴリラのお話でしたが、
『死んだ山田と教室』は、事故で亡くなったあと、
教室のスピーカーに憑依してしまったらしい高校生のお話です。

え、憑依?もしや怖い話…?と思われそうですが、
そういうタイプの話ではありません。

というのも、基本的には男子高校生のバカバカしい会話が中心だからです。

舞台は、とある男子高校です。
夏休みが終わる直前、その高校に通う山田が交通事故にあって亡くなります。
山田は、誰にでも優しくて、面白くて、その上勉強までできるという
二年E組の人気者でした。

あるクラスメイトは、クラスの中心の山田がいなくなって、
明日からどうやって過ごせばいいかわからないと言います。
山田いないの無理なんだけど…と。

山田亡きあと、二年E組はずっとお通夜が続いているような雰囲気です。

そこで、担任がみんなを元気づけようと席替えを提案します。

すると、教室のスピーカーから、山田の声が聞こえてきたのです。
でも、姿はどこにもありません。
どうやら山田はスピーカーに憑依してしまったようなのです。

クラスメイト達は最初は戸惑っていたものの、すぐに声だけの山田を受け入れて、
生きていたころと同じように、山田とくだらない話をするようになります。

物語は、この山田とクラスメイトたちとの会話を中心に進んでいくのですが、
このやりとりに何度笑わせられたことか。
くだらなくて、自由で、そして品が無くて。(笑)

でも…山田はもう亡くなっているのです。

そもそもなぜ山田は声だけ復活したのか。
また、いつまでこんな状況が続くのか。
高校生たちのバカバカしさに笑いながらも、いろんなことが気になって、
本のページをめくる手が止まりませんでした。

果たして、この先彼らはどうなっていくのか。
続きは、本を読んでお確かめください。

では、ここで、この本を大プッシュしている
明文堂書店 高岡射水店 書籍担当 野口さんのコメントをご紹介します。

「男子校って、こんな感じなのでしょうか(笑)
2年E組の生徒になった気分で、楽しみました!
是非!ファイア山田のオールナイトニッポンをお聴きください♪」


私も野口さん同様、クラスメイトの一人の気分でした。(笑)

最後の一文について少し解説すると、
山田は、土曜の夜に誰もいない教室で
「ファイア山田」として、ラジオのマネをして一人で喋っているのです。

そういう意味では、いつもラジオを聞いているリスナーの皆さんにも
読みやすい一冊だと思います。
いや、読むとういうより、まさにラジオを聞いている感覚で楽しめます。

あなたも男子高校生の気分で青春時代を体感してみませんか。
いろんな感情が味わえますよ。

*

それから本とあわせて、『死んだ山田と教室』の特設サイトもぜひご覧ください。

あらすじコミックや、まるで実写映画の予告編のようなスペシャルムービーもあります。

このムービーがとても良くて、この配役の映画も見てみたくなりました。

◎特設サイトは コチラ

*

そして!

今日ご紹介した『死んだ山田と教室』は、
富山県内の明文堂書店全店「ヨリミチトソラ ゆきれぽコーナー」にありますので、
ぜひお手に取ってみてくださいね。

◎明文堂書店のサイトは コチラ

yukikotajima 11:08 am