『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』
2024年5月1日
28日(日)に魚津しんきろうマラソンに出場しました。
人生初のハーフマラソンです。
フルマラソンの大会にはこれまで何度も出ていますが、
ハーフは初めてで、緊張しつつも楽しみながら走れました。
結果はネットタイムで2時間13分でした。
2時間半切りを目指していましたので、目標達成です。
今回は途中まで2時間15分のペースランナーと共に走り、
後半、もうちょっと頑張れそうだなと思ったところでスピードを上げて、
自分のペースで走りました。
走るうえで私が一番大切にしているのは、「自分のペースを守ること」です。
周りの人たちに惑わされず、自分の心と体の声に耳を傾けるようにしています。
今では、走っているときだけでなく、
私の人生そのものも自分のペースを大切にするよう心がけています。
とは言え、こちらはまだまだ無理をしがちで失敗も多いのですが。。。
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さて、今日ご紹介する本にも、
そんな自分のペースを大切にしたいと思っている人たちが出てきます。
今日は5月1日。
毎月第一週は、明文堂書店とのコラボ回です。
今回は、本を愛する高岡射水店 書籍担当 野口さんのオススメ本です。
『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』
著者:ファン・ボルム
訳者:牧野 美加
集英社
こちらは韓国で25万部の売り上げを記録したという韓国で人気の本です。
日本でも今年の本屋大賞の「翻訳小説部門」で第一位に選ばれるなど、
話題となっています。
タイトルに「書店」とあるように、
書店が舞台の小説で、本への愛にあふれています。
本屋大賞は、全国の書店員が選ぶ賞ですが、
きっと野口さんをはじめ、書店員の皆さんは、
「こんな本屋さんを作りたい」と思いながら読んだのではないかしら。
私は書店員ではないものの、本好きの一人として、たくさん共感しましたし、
今やすっかりヒュナム洞書店の常連客の気分です。
なんといっても、ここの本屋さんは居心地が良いですし、
コーヒーも美味しいのです。(実際は飲んでないけど。笑)
それに、いつ行っても面白そうな本と出会えますし、
時々開催されるイベントも楽しそうです。
ヒュナム洞書店は、ソウル市内の住宅街にオープンした書店です。
店主は、会社を辞めて書店を始めたヨンジュという30代の女性です。
書店に併設されたカフェでは、就活に失敗した青年ミンジュンが
バリスタとして働いています。
そして、お店には個性豊かな様々な人がやってきます。
彼らは、それぞれに仕事や家族、将来などの悩みを抱えています。
ですが、書店に集い、関わる中で、自分なりの答えを見つけていきます。
また、お客さんだけでなく店主のヨンジュにももちろん悩みがあります。
彼女の場合、お客さんたちとの関わりだけでなく、
たくさんの本からも生きやすさのヒントを得ています。
そんな本からの気付きや学びに対し、
私も何度「そうそう!そのとおり!たしかに!」と相槌を打ったことか。
あまりにも共感し過ぎて、今ではヨンジュに対してすっかり友人の気分です。(笑)
私もこれまで本からたくさんのことを学び、気付きを得、
時には苛立った心を落ちつかせてもらいました。
そして、この小説にもいい言葉がたくさん出てきます。
それも心が軽くなって温かくなるような。
気付いたら読みながら泣いていたほどです。
私はマラソン中も、自分の人生においても
なるべく自分の心に正直でいたいと思っていたけれど、
この本を読んで、全然正直では無かったことに気付かされました。
また、私だけでなく、きっと誰もが人知れず、
いろんなことを我慢して生きていると思うのです。
でも、この本の前では自分の心に正直になれるのではないかしら。
この本は、この先もきっとまた読むことになりそうな予感がしています。
ちょっと疲れたなあと思ったら、ヒュナム洞書店の扉を開こうと思います。
いい本、いい言葉、そして何よりいい人たちに会いに。
ちなみに「ヒュナム洞」の「ヒュ」は「休」という字だそうですよ。
本や書店が好きな方はもちろん、
なんか私の人生うまくいかない…と思っている方もぜひお読みください。
ではここで、明文堂書店 高岡射水店 書籍担当 野口さん
のコメントをご紹介しましょう。
「子どものころ、週末に父がよく書店に連れて行ってくれました。
そこで、いつも好きな本を、必ず一冊、買ってくれました。
たくさんの本から、気に入った本を選ぶワクワクした気持ち、
書店に行く楽しみを、この小説を読んで思い出しました。
読んだ人の心に、灯りがともるような、とても素敵なお話です。
ぜひ、書店にお越しください!」
野口さんも素敵な書店員です。
いい本を教えてくださるのはもちろん、
野口さんとのお喋りこそ、私にとって楽しい時間です。
今日ご紹介した『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』は、
富山県内の明文堂書店全店の「ヨリミチトソラ ゆきれぽコーナー」にあります。
ぜひお手に取ってみてくださいね。
それこそ明文堂書店も店舗によってはカフェが併設されていますので、
ヒュナム洞書店のように、コーヒーを飲みながらのんびり過ごせますよ。
◎明文堂書店のサイトは コチラ