『ザリガニの鳴くところ』
2024年1月10日
田島悠紀子です。
まずは、あらためて地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
FMとやまをはじめとするJFN加盟 38のFM局では、
「JFN募金」の受け付けがスタートしました。
支援の方法は色々ありますが、
良かったら、この募金にも協力いただけたらと思います。
決して多くはありませんが、私も募金しました。
◎詳しくは コチラ
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さて、今年もヨリミチトソラの毎週水曜の18時32分ごろからは、
このブログとの連動で、本の紹介(時々アートも)をしていきますので、
よろしくお願いします。
今日は、1月最初のゆきれぽということで、
明文堂書店 富山新庄経堂店 文芸書担当 野口さんのオススメ本です。
『ザリガニの鳴くところ』
ディーリア・オーエンズ
訳:友廣純(ともひろ・じゅん)
ハヤカワ文庫
数年前に世界中で話題になった本ですので、
すでにお読みの方もいるかもしれません。
世界での売り上げは、なんと2200万部を突破したそうです。すごい!
日本でも、2021年の本屋大賞で翻訳小説部門の1位になるなど、話題になりました。
また、2022年11月には映画化もされました。
そんな話題作の文庫版が先月刊行されました。
この本をずっと読みたいと思っていましたので、文庫化のタイミングで読めて、
さらに皆様に紹介できることなり、本当に良かったです。
だって、とても面白かったのですもの!
タイトルの「ザリガニの鳴くところ」とは、
生き物たちが自然のままの姿で生きている場所のことです。
物語の舞台は、まさに自然の中。ノース・カロライナ州の湿地です。
ここで、若い男性の死体が発見されるところから物語が始まります。
その犯人として、湿地に住む一人の少女カイアに疑惑の目が向けられます。
カイアは、6歳で家族に見捨てられてから、
たったひとりで湿地の小さな家で暮らしています。
学校にも行かず、ほとんど人前に姿を見せない彼女を
村の人たちは「湿地の少女」と呼んで、好き勝手に噂しています。
だから犯人に疑われてしまったわけですが。
物語は事件とカイアのパートが交互に描かれ、
徐々に事件の真相へと近づいていきます。
物語後半の裁判のやり取りはドキドキが止まりませんでした。
果たしてカイアは犯人なのか。
詳しくは本を読んでお確かめください。
ここで、明文堂書店 富山新庄経堂店 野口さんのコメントをご紹介します。
「孤独な少女カイアが、困難から自分の力で立ち上がっていく姿が美しく、
湿地の風景とリンクします。
ミステリ、社会問題など、一言では語れない小説でもあり、
心をとらえて離さない魅力的な作品です。
次第に明かされる謎と真相にゾワッとしました」
田島もゾワッとしました。
また、野口さんのおっしゃる通り、この本には様々な魅力が詰まっています。
それも最後の最後まで。
世界中で多くの人に読まれている理由がわかりました。
また、私は本を読む前に配信で映画も見たのですが、映画も素晴らしかったです。
ぜひ映画と小説、セットでお楽しみください。
今日ご紹介した『ザリガニの鳴くところ』は、
富山県内の明文堂書店全店の「ヨリミチトソラ ゆきれぽコーナー」にあります。
ぜひお手に取ってみてくださいね。
◎明文堂書店のサイトは コチラ
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