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『キャラ絵で学ぶ! 日本の世界遺産図鑑』

2023年8月16日

今日は、大人だけでなく、
夏休み中の小中学生や受験生にもおすすめの本をご紹介します。

『キャラ絵で学ぶ! 日本の世界遺産図鑑』
伊藤賀一・監修
いとうみつる・絵
小松事務所・文
すばる舎

シリーズ13万部を誇る人気の「キャラ絵で学ぶ!図鑑シリーズ」の新刊で、
今回は、日本にある世界遺産について学べます。

キャラ絵を描いたのは、小学生に大人気のイラストレーター、いとうみつる先生です。
そして、「日本一生徒数の多い社会科講師」として有名な
伊藤賀一(がいち)先生が本を監修しています。

図鑑ですから情報満載なのはもちろん、
フルカラーで、漢字にルビがふってあるのもポイントです。
私には、読み方がわかるだけで難しさが半減するように感じられました。

ページをめくると、まず世界遺産の「基礎知識」からはじまります。

そもそも「世界遺産」とは何かわかりますか?
ひとことで言うと、「人類共通の宝物」だそうです。
監修をされた伊藤先生は、「世界が認めた、とびきりステキな場所」と表現しています。

世界遺産は、「文化遺産」「自然遺産」
そして、文化遺産と自然遺産の両方の価値がある「複合遺産」の3つに分類され、
現在、世界に1157ヵ所、日本には25ヵ所あります。
ほかにも「無形文化遺産」や「世界農業遺産」などもあります。
こんな感じで基礎知識を頭に入れたあとは、
日本の世界遺産について地域ごとに学んでいきます。

例えば、富山の世界遺産である「白川郷・五箇山の合掌造り集落」は、
第4章の「中部地方世界遺産」で紹介されています。

ところで、五箇山の「箇」には、どういう意味があるかご存じですか。
正解は「谷」です。
詳しくは本を読んで頂きたいのですが、富山の皆さんは知っていたかな?

さて、それぞれの世界遺産の紹介ページでは、
概要や世界遺産になった理由のほか、
必見ポイントや人気のお土産なども紹介されていますので、
実際に現地に行きたくなります。

中でも私が一番興味深く読んだのは、「世界遺産になった理由」です。

例えば、屋久島(やくしま)が自然遺産に登録されたのは、
豊かな自然があるから、と思われそうですが、
正しくは、日本列島の植物が垂直に分布しているからなんですって。
海岸線から山頂に向かって、多種多様な植物が自生している屋久島は、
「日本の縮図」とも言われているそうですよ。

では、富士山が自然遺産ではなく文化遺産になった理由はわかりますか。
当初は自然遺産を目指していたそうですが、2つの理由から断念したそうです。
1つは、当時、登山道に多くのゴミが散乱していたからです。
では、なぜ文化遺産にはなれたのか。
それは、「世界の芸術家に愛された」ことも理由の一つとなっているようです。
詳しくは本を読んでお確かめください。

どの世界遺産も、わかりやすい言葉と絵で解説されているため頭に残りやすく、
本の途中にある「日本の世界遺産クイズ」にも、ちゃんと正解できました。
全問正解できたときの喜びたるや。
私、天才かも♪と勘違いしそうになりました。(笑)

学生さんたちは参考書感覚で、
大人の皆さんは学び直しや旅の計画のために読んでも楽しいかも。

小説はちょっと苦手だけど、
何か本を読んでみたいという方にもおすすめです。

yukikotajima 11:36 am