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「空(くう)する、時(とき)する 横山丈樹展」

2022年9月17日

今日のネッツカフェドライヴィンのテーマは「秋のドライブ」です。

先日、秋晴れの中、南砺市までのんびりドライブしてきました。

目的地は福光美術館です。

美術館の周辺は早くも色づき始めている木々もあり、秋らしさが感じられました。

現在、福光美術館では、彫刻の町・井波に生まれた彫刻家、
横山丈樹(よこやま・たけき)さんの初の個展
「空(くう)する、時(とき)する 横山丈樹展」が開催されています。

作品はすべて横山さんがお作りになったものなのですが、
印象としては、遺跡の中から発掘されたもののように見えました。

スポットライトだけのほの暗い会場に並ぶ人物像はどれも
顔や腕など体の一部がありません。

というと、怖い…と思われるかもしれませんが、
実際に生で見ると、美しいのです。

横山さんは、会場全体をひとつの作品としており、
美術館にひび割れた大地を出現させています。

大地は、ひび割れたケヤキやスギなどの木で表現しているのですが、
斧で叩き割って自然な感じを表したそうです。

また、地中に何年も埋もれていた神代杉(じんだいすぎ)や、
長い間使われていた枕木なども使われていることもあり、より遺跡感が感じられます。

人物像もまるで地中から掘り出された感じなのですが、
全て横山さんが作っています。

人物像の素材は石?木?何だろう?と思って聞いたところ、
FRP(強化プラスチック)だと教えて頂きました。
横山さんの作品を表現するのにFRPが合っていたそうです。

横山さんが今の作風になったのは、
ギリシャのパルテノン神殿を訪れた時に
崩れ落ちた柱や彫刻を目にしたことがきっかけだったそうです。

修復されたものより、完璧でない状態の方が光り輝いて見えたそうです。

実際、横山さんの作品からも輝きを感じます。
作品を目にしたとき、きっとその光を感じるはずです。
ぜひ会場で横山さんの世界観をご堪能ください。

土日は在廊されることが多いそうですので、
ぜひ気になったことを直接ご本人に聞いてみてください。

私は今回お話を伺いながら鑑賞したのですが、お話も楽しかったです。

例えば、強風のせいである作品が壊れてしまったそうなのですが、
逆にその様子がいい感じ!と壊れた状態のまま展示されている作品もあるんです。
これは聞かなければわかりませんでした。

また、横山さんは、作家活動の他、井波彫刻の職人としてもご活躍で、
「井波彫刻にも興味を持っていただけると嬉しい」ともおっしゃっていました。

横山さんと学芸員の土居彩子さんと♪

土居さんは、横山さんの作品もいいけど、人柄がいいんです!
と繰り返しおっしゃっていたのが印象的でした。

ぜひこの秋はドライブがてら、
福光美術館と彫刻の町・井波にお出かけになってみては。

「空(くう)する、時(とき)する 横山丈樹展」は、
福光美術館で10月17日(月)までの開催です。

◎福光美術館のHPは コチラ

yukikotajima 10:16 am