『女性の覚悟』
2022年9月14日
あなたは今後のご自身の人生のことを、どれくらい具体的に考えていますか。
今お勤めの会社を退社したあとはどうしますか。
趣味の時間を楽しみながらのんびり過ごしたいなあ…
と思った方もいるかもしれませんが、
人生100年時代の今、ゆっくりのんびり過ごすには長すぎるそうです。
では、どう過ごしていったらいいのか。
気になった方は、この本を読んでみてください。
『女性の覚悟/坂東眞理子(主婦の友社)』
坂東さんと言いますと、『女性の品格』がベストセラーになりました。
富山の方には「富山出身」の印象が強いでしょうか。
この本にも富山の話題が出てきます。
今回は「品格」ではなく「覚悟」です。
坂東さんは、
「人生こんなはずではなかった」
「自分ばかりが損をしている」
といった悩みを抱える女性に向けて
エールを送りたい!と、この本をお書きになったそうです。
この本に繰り返し出てくる言葉があります。
それは「アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)」です。
「無意識の偏見」と言いますと、
年齢が上の男性の女性への偏見のように思われがちですが、
坂東さんは、女性自身が女性に持つ
「思い込み」を変えていく必要があると言います。
例えば「家事・育児・介護を女性がするのは当然」
「女性は社会では活躍できない」といった思い込みです。
でも、誰も助けてくれないし…と思ってしまいそうですが、
他の人の心を動かすのは難しいので「自分がまず動くべき」なんですって。
女性本人が意識と行動を変えることが大事だそうです。
また、不満を言っても何も変わらないので、
批判するなら実現できる代案を出せ!と言います。
この本では、坂東さんが何度も何度も女性たちの背中を押してくださいます。
「もう遅い」とか「今さら変われない」と思わないで!と。
また、坂東さんの実体験を交えながら、
女性の人生が昭和から令和にかけてどう変わっていったの考察もあり、
勉強になります。
その上でこれからの時代、女性たちはどう生きていけばいいのか、
それぞれの年代に向けて具体的なヒントを提案されています。
学生から子育て中のママ、おひとりさま、60、70代の高齢の女性まで
様々な年代・立場の女性たちに対してそれぞれの問題を取り上げながら、
この先どうしていったらいいのかアドバイスしています。
とくに50歳以上の女性に対してのアドバイスが多めです。
お金、時間の使い方、仕事は?介護は?
この先どんなことを学べばいいのか?
など知りたいことだらけでした。
「友達」に関しては、「親友」より「ゆる友」をたくさん作ることを提案しています。
また「友人」にまではなれなくても素敵な人に出会ったら
「ファン」になることをすすめています。
たくさんの人の「ファン」になると、人生に楽しみが増えるそうですよ。
たしかに、私も大人になってからは、ゆる〜い繋がりの友人が増えました。
頻繁に連絡を取り合わなくても、
いつ会っても居心地良くいられる関係って、いいですよね。
また、職場では「気を使うより、頭を使おう」という提案も印象に残りました。
たしかに、人の顔色ばかりうかがっていたら、本来の仕事に集中もできませんものね。
それ以外にも「モノは捨てても人は捨てない」「生涯働く」などの提案があります。
最近は人生が長くなってきているので
人生半ばでのギアチェンジが誰にとっても避けられないそうです。
この先の人生をどう生きていけばいいのか不安に感じている方は、
ぜひ『女性の覚悟』を読んでみてください。
それから女性向けではありますが、男性にも、いや男性にこそ読んで頂きたいです。
日々、状況は変わってきています。
こまめに知識も感覚もアップデートしていきましょ!