『日本語の大疑問』
2022年4月6日
今日の午後、「本屋大賞」が発表されます。
◎本屋大賞のサイトは コチラ
私はノミネートされている10作品のうち5作品読んでいます。
私の予想は、一穂ミチさんの『スモールワールズ』ですが、
どの作品が選ばれるのでしょうか。楽しみ!
さて、新年度になったということで、
初心にかえって「日本語」に関する本を読んでみました。
『日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白い ことばの世界/国立国語研究所』
国立国語研究所(こくりつこくごけんきゅうじょ)は、
昭和23(1948)年に、日本人の言語生活を豊かにする目的で誕生した、
日本の「ことば」の総合研究機関で、ことばの専門家が集まり、
言語にまつわる基礎的研究や応用研究を行っているそうです。
この本は、国立国語研究所(略称 国語研)に寄せられた
日本語に関する疑問・質問に国語研の関係者が答えたものです。
また、あくまでも言語の研究をするところであり、
正しいことばの使い方を決めるところではないそうです。
ですから、例えば「やばみ」や「うれしみ」といった言葉を取り上げ、
なぜこのような表現が使われるようになったのか、まじめに分析しています。
「うれしい」をなぜ「うれしみ」とするのか。
名詞化するなら「うれしさ」ではないのか。
大人の皆さんの中には、「〇〇み」という使い方を見聞きするたびに
眉をひそめながら「何その使い方?」と思っている方もいるかもしれません。
そんな方はぜひこの本を読んでみてください。
ことばの専門家の分析を見ると、なるほど!と納得できると思います。
今どきの言い方をするなら「わかりみ」が深いです。(笑)
そのほか、私が一番読んでいて楽しかったのは、「絵文字」についての話題です。
今やすっかりおなじみの絵文字は、実は日本が発祥なんです。
NTTドコモが1999年に開発したiモードに最初に絵文字が搭載され、
当時人気のiPhoneには絵文字はありませんでした。
その後、当時日本で唯一iPhoneを販売していたソフトバンクの孫社長が
日本での普及には絵文字の導入が欠かせないと強く主張したことで
2011年に絵文字がemojiとしてiPhoneに搭載され、
一気に世界中に広がっていったそうです。
そして、2016年にはニューヨーク近代美術館が、
NTTドコモが作成した最初の絵文字176個を常設収蔵品として購入しました。
その絵文字もどんどん進化しているのですが、
詳しくはこの本を読んでみてください。
他に興味深かったのは、「お客様に知られずに伝えたい言葉」です。
そのお店独自の隠語についての話題は、
大学時代のファミリーレストランでのアルバイトを思い出し懐かしくなりました。
当時、私はカーサで働いていたのですが、
トイレ掃除のことを「C番チェック」と言ってました。
皆さんの職場にも隠語はありますか?
それから、日本語が好むリズムも面白かったです。
たとえば、「バーバ」はいいけれど「ババー」は好まれないそうです。
といった感じで「日本語」を様々な角度から分析していて、楽しく学ぶことができました。
やはり「学び」は楽しくなくちゃね!
今年度は、たくさん「学ぶ」一年にしていきたいと思っています。
大人になればなるほど「学ぶこと」「知ること」が楽しく感じます。
謙虚な気持ちで新しい世界をどんどん知っていきたいなと。
仕事も「新人」の気持ちであらためて頑張ります!
今年度もどうぞよろしくお願いします。