『「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない』
2024年10月23日
あなたには「推し」はいますか?
人だけでなく、音楽、本、映画などの作品や、
スポーツ、釣り、旅行などの趣味など、
誰にでも「好き」なものはあると思います。
もし「その推しの魅力をぜひ語って!」と言われたら、
あなたはどのように表現しますか?
やばい。
まじでやばい。
ほんとやばいんだって!
なんて表現になってませんか?(笑)
まあ、本当に好きなんだろうなあというのは伝わりますが、
「やばい」以外の言葉も使えたら、推しの魅力がより伝わるはずです。
自分の好きなものへの愛は、
自分の言葉で表現できたらいいと思いませんか?
今日ご紹介する本はこちら。
『「好き」を言語化する技術
推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない』
三宅香帆
株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン
三宅さんは、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』でおなじみの書評家です。
この本は、7月に私もご紹介しました。
◎田島の紹介は コチラ
こちらは先日、「書店員が選ぶ ノンフィクション大賞 2024」の大賞に選ばれました。
おめでとうございます!
さて、今回の『「好き」を言語化する技術』は、
タイトル通り「推し語り」に役立つ文章術が学べる一冊です。
三宅さん自身、アイドルや宝塚の「推し活」をしているそうですよ。
推し語りと言っても、私、語彙力無いしなあ…と思ったあなた!
三宅さんによると、語彙力や文章力はいらないそうです。
必要なのは、自分の感想を言葉にする「ちょっとしたコツ」で、
そのコツさえつかむことができれば、
自分の言葉で推しの素晴らしさを語れるようになるそうです。
コツにはいくつかあるのですが、
そのうちの一つに「自分の感情を一番大切にする」があります。
私もこれは大事にしています。
私、映画は一人で見たい派なのですが、
理由は、人の感想を聞く前に自分が感じた思いを大事にしたいからです。
誰かと見に行って、ワイワイ感想を言い合うのも楽しいのだけど、
帰りの車の中でひとり、映画について思いめぐらす時間が好きです。
また、ラジオで紹介したり、SNSに感想を書いたりする場合は
他の人の感想はなるべく見ずに、自分の感想をまとめてから、
色々な人の感想を読むようにします。
そうしないと他の人の意見に引っ張られてしまいそうになるので。
三宅さんも「他人の言葉に、私たちはどうしても影響を受けてしまう」と言います。
でも、いざ自分の言葉で書こうと思ったら、
それこそ「やばい」しか出てこない、とか、
ありきたりな表現しか出てこない、なんて方もいるかもしれません。
では、どうしたら自分の言葉で表現できるようになるのか。
その答えを知ることができるのが、この一冊です。
三宅さんは、「自分の好きな作品を語ることは自分の人生を語ること」と言います。
この一文を読んだとき、「たしかに!」と思わず声が出てしまいました。
自分の好きなものについて語ることは、
その人が感じていることや好みなどを語ることでもあるわけで、
つまりは、その人自身ってことですものね。
となると、やはり自分の思いや言葉は大事にしたくないですか?
私自身、毎週ラジオ(プラスこのブログ)で本の紹介をしていますが、
これぞまさに「推し語り」です。
私は書評家ではないですが、
三宅さんのおっしゃっていることは、
私自身大切にしていることが多かったので、
読みながら何度も頭の中で「そうそう」と頷いていました。(笑)
と同時に新たな気付きもあり勉強になりました。
私ももっとわかりやすく伝えられるよう、工夫していこうと思いました。
普段からラジオにメッセージを送ったり、
SNSやブログに自分の思いを投稿したりしている方は、
この本を読んでみてください。
この本を読んだ後は、きっとあなたの表現も変わるはず。