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『マリリン・トールド・ミー』

2024年7月17日

毎週水曜のヨリミチトソラでは、18時30分ごろから、
このブログとの連動で、本紹介コーナー「ゆきれぽ」をお届けしています。

ヨリミチトソラのサイトは コチラ

今日ご紹介する本は、富山出身の作家、山内マリコさんの小説です。

『マリリン・トールド・ミー』
山内マリコ
河出書房新社

タイトルのマリリンというのは、「マリリン・モンロー」のことなのですが、
あなたは彼女に対してどんな印象をお持ちですか?

この本を読むと、マリリンの印象が大きく変わると思います。

主人公はコロナが流行り始めた頃に大学生になった杏奈(あんな)です。
コロナ禍でひとりぼっちで過ごしている彼女のところに、
ある日、伝説のハリウッドスター、マリリン・モンローから電話がかかってきて、
いろいろな話をします。

その後、ようやくキャンパスに通いはじめた杏奈は、ジェンダー社会学のゼミに入り、
卒論で「マリリン・モンロー」について書くことにし、研究を始めます。

そして調べれば調べるほど、電話で話したマリリンと、
雑誌や本に書かれたマリリンの印象が大きく異なることに気付きます。
また、60年前のマリリンに共通点も見つけます。

いったいそれらはどういうことなのか。

今日のヨリミチトソラでは、著者の山内マリコさんにお電話をつないで、
今回、マリリン・モンローのことを書こうと思った理由をはじめ、
近況や今執筆中の新作についてお話いただきます。

放送は今日の18時30分ごろからです。
ぜひお聞きください。

***

この本、とても面白かったですし、大変勉強にもなりました。

杏奈は大学でジェンダー社会学のゼミに入るのですが、
本を読みながら私自身もゼミ生の一人として学んでいる気分でした。

今は時代が変わって、昔良かったことでも今はNGということはたくさんあります。
そして、それを理解できている人と、
全くついていけていない人の間に大きな差が生じています。

あ、自分は後者だ…と、今ドキリとした方はいませんか?

それこそマリリンといったらセクシーな女性だよね、
と思っている人はぜひ読んでください。

生まれ育った時代も環境も全く異なる女性二人の物語、とても良かったです!

読み終えた後、あらためて本の表紙のマリリンを見ると、
きっと最初とは全然印象が異なると思います。

yukikotajima 10:33 am