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『子どもに教えてあげられる 散歩の草花図鑑』

2023年6月21日

現在放送中のNHKの朝ドラは、
植物学者・牧野富太郎の人生をモデルとした『らんまん』です。
主演は、神木隆之介さんです。
私も毎朝チェックしています。

彼をモデルにした作品では、朝井まかてさんの小説『ボタニカ』もあります。
こちらは以前ラジオでもご紹介しました。

◎私の紹介は コチラ

この小説もとても面白いので、
朝ドラファンの方はぜひ小説も読んでみてください。

この朝ドラの影響もあり、植物に興味を持つようになった方が増えているようで、
明文堂書店でも植物関連の本がよく売れているのだとか。

私自身も歩いたり走ったりするときに、
今まで以上に植物を意識するようになりました。
でも全然詳しくないため、植物の名前がわかればもっと楽しめるのに!
と思っていたときに、この本に出合いました。

『子どもに教えてあげられる 散歩の草花図鑑』(文庫)
岩槻秀明
大和書房

2017年に出ている本なのですが、ずっと売れ続けているそうですよ。

著者の岩槻さんは、様々な植物の中でも「雑草」がお好きなんですって。
「人知れず咲き、地味に頑張っている野の花たちに強く惹かれる」のだとか。
岩槻さんによると、この本は、そんな野の花の
「素顔」を中心に取り上げた植物図鑑とのことです。

図鑑と言っても文庫のポケットサイズですので、
お散歩に持っていっても邪魔になりませんし、
草花の写真もオールカラーで載っているため、
お散歩中、道端で見つけたお花と照らし合わせることもできます。
また、春夏秋冬に分かれて紹介されていますので、
植物を探しやすいのもポイントです。

私は、図鑑をぺらぺらめくっては、
「これ、見たことある!へえ、こんな名前なのか」
という感想を繰り返していました。(笑)

色々興味深く読みましたが、
特に植物の名前の由来にまつわるエピソードが印象に残りました。

例えば、四葉のクローバーでおなじみの「シロツメクサ」のツメは、
「詰める」という漢字が当てられています。
これは、江戸時代にガラスの器がオランダから送られた際、
緩衝材として詰められていたことに由来しているのですって。
だから日本名は「白詰草」です。

ちなみに、植物名を学術的名称として使う場合は、カタカナで書くそうです。
これは、動物も同じです。
アナウンサーにとっては一目で読み方がわかるのは助かります。(笑)
ですが、漢字で書かれた日本名は、どんな植物か想像ができるため、
漢字もセットで書かれているのが一番わかりやすいかもしれませんね。

さて、他に印象に残った名前をいくつかピックアップします。

・「キュウリグサ(胡瓜草)」は、葉を軽くもむと胡瓜のような匂いがする。
・「ヘクソカズラ(屁糞蔓)」は、花は可愛いものの、悪臭ゆえにこの名前に。
・「ワルナスビ(悪茄子)」は、食べられず、刺だらけで痛い。

かなりインパクトのある名前ですよね。

そのほか、それぞれの植物をどう見たらいいのかも載っています。
例えば、ちょうど見頃を迎えている「タチアオイ」は、
梅雨時期を代表するお花ですが、梅雨入りの頃に咲きはじめて、
てっぺんまで咲き進むと梅雨が明けると言われているそうですよ。

こんな感じで、植物にまつわる様々な知識を得ることができる一冊です。
タイトルに「子どもに教えてあげられる」とあるとおり、
お子さんとお散歩しながら、親子で学んでいくのもいいかも。
ちょっと気が早いかもしれませんが、夏休みの自由研究にもいいのでは。

親子で一冊いかがでしょう。

yukikotajima 12:06 pm