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生誕150年・山元春挙展

2022年10月26日

ヨリミチトソラになってから
このブログとの連動コーナー「ゆきれぽ」を
毎週水曜18時30分頃からお送りしています。

基本的には本をご紹介していますが、
今日は、アートの話題をお届けします。

私はアートを見るのも好きで、よく美術館に行っています。

先日は、富山県水墨美術館に
「生誕150年・山元春挙(やまもと・しゅんきょ)展」
を見に行ってきました。

「山元春挙」をご存じでしょうか。

山元春挙は、日本画の大明神と評される画家でありながら、
実はあまり知られていない知る人ぞ知る画家なんですって。

春挙は、明治から昭和にかけて竹内栖鳳ともに京都画壇で注目された
京都画壇を代表する滋賀県出身の画家です。
明治天皇も春挙のファンだったのだとか。

春挙は、写生が好きで、よく山に登って写生をしていたそうです。
会場では黒部峡谷の写生を間近で見ることができますよ。

また、洋画にも関心を寄せていて油絵を描いてみたり、
カメラで写真を撮って風景の切り取り方を日本画に取り入れたりと、
様々なことを試していたそうです。

趣味も多く、人としても魅力的だったんですって。

春挙は「松、バラ、岩、波」の4つのモチーフを好んでよく描いていたそうです。
「雪」も大好きで、雪が降ると写生に出ずにはいられなかったのだとか。

私は春挙のバラの絵が好きです。
まるで香ってきそうなほどの質感でして。

会場で春挙の作品を見ると、まるで写真のように見えるんです!

とくに「春挙ブルー」と言われる青の透明度がすごい。
美しくて、ずっと見ていられます。

また、遠くから見るとまるで本物のようなリアルさなのですが、
近くで見るのも楽しいんです。

というのも、人や動物たちが小さく描かれていまして
まるで「ウォーリーを探せ!」のように、作品の中を探したくなるのです。
そこに春挙の人柄があらわれているように感じられました。

この企画展は、春挙のことをご存じない方でもきっと楽しめると思います。

「生誕150年・山元春挙展」は、富山県水墨美術館で
11月6日(日)までの開催です。

ぜひご覧ください♪

◎詳しくは コチラ

yukikotajima 2:39 pm

『財布は踊る』

2022年10月19日

今日は10月19日です。
25日が給料日の方の中には、節約モードに入っている方もいるでしょうか。

節約と言っても色々な方法があります。
自己流の節約でもいいと思いますが、
私はお金に関してはやはり知識を得ることが大事だなと
お金について学ぶ度に実感しています。

お金について楽しく学べる本と言えば、
原田ひ香さんの『三千円の使いかた(中央公論新社)』がオススメ!
4年前の2018年に出た本で、私も以前ご紹介しました。

◎私のブログは コチラ

今この本の文庫が60万部の大ヒットとなっているのだとか。
コロナ禍で多くの方に読まれたようです。
まだお読みでない方はぜひ!

さて、その原田さんが今度は「お金のつくりかた」に関する本を書かれました。

『財布は踊る/原田ひ香(新潮社)』


本のタイトルに「財布」とある通り、お財布にまつわる物語なのですが、
6つのお話が収録されていて、登場人物がゆるやかに繋がりながら
お話ごとに主役が入れ替わっていきます。

まずは、夢を実現するために生活費を切り詰める専業主婦の物語です。
彼女は食費を抑えるのはもちろん、洋服はシーズン遅れをメルカリで買って、
夫にも内緒で毎月2万円貯めています。

他には、奨学金の返済に苦しむ契約社員の女性や
株の取引きで大損し会社を辞めた男性などが出てきます。

また、お財布アドバイザーの女性も。
彼女によると、「財布の中身は自分の頭の中身」なんですって。
お財布が整頓されていれば、
頭の中もクレバーで澄み切っているということなので、
お財布は綺麗な状態にしておくことが大事なんだとか。

こういったお財布にまつわるアドバイスを雑誌やセミナーでしている、
いかにも成功していそうな雰囲気の女性ですが、実は彼女もまた悩んでいます。

『財布は踊る』は、それぞれ悩み(主にお金のこと)を抱える登場人物たちが
この先、どう生きていくかが描かれています。
これが意外性に満ちていて面白いのです。
まさかそんな人生になっていくとは!と驚きの連続でした。

それから、今回も『三千円の使いかた』同様、お金について学ぶこともできました。
今回は特に「奨学金」の話が印象に残りました。
今まさに奨学金の返済をしている方は、
この本から何かしらのヒントを得られるのではないかしら。

また、失敗ばかりでなかなかうまくいかない日々を送っている方も
この本を読むことで少し心が軽くなるかもしれません。

特に最後の4行がいいのです。
できれば日中に読んで夜になる前に読み終えてみて。それも晴れた日に。
きっとよりいい気分になれると思います。

yukikotajima 2:19 pm

『世界を食べよう!旅ごはん』

2022年10月12日

こんにちは。田島悠紀子です。

昨日から政府の水際対策が大幅に緩和され、
日本への入国者数の上限がなくなったほか、
外国人観光客の個人旅行も解禁されました。

また、政府の全国旅行支援も東京を除く46都道府県で始まり、
さっそく申し込みが殺到したようですね。

旅と言えば、だいぶ前に旅に関する本を買った気がするなあ、
と家の積読タワーを眺めてみればありました。

『世界をたべよう!旅ごはん/杉浦さやか【祥伝社黄金文庫】』

世界各国の食べ物を食べる人たちのイラストが描かれた
とってもかわいい雰囲気の表紙と
本の帯の「妄想旅行のおともに」という一言を見て、
読んでみようと買ったのでした。
ちょうどコロナ禍でどこにも行けなかった時だったので。

本のページを開いてみれば、
柔らかなタッチのイラストが満載で
見ているだけでのほほん気分に。

著者の杉浦さんはイラストレーターで、旅行が大好きで
これまで多くの国を旅してきたそうです。

この本には、杉浦さんが旅で食べた旅ごはんの中から
もう一度食べたいものだけを載せたそうです。

軽食やB級グルメの紹介が多いのですが、
セットで紹介されているのが各地のビール!
食べ物もだけど、読めば読むほどビールが飲みたくなる一冊でした。
ベルギー、ノルウェイ、チェコのビールを飲んでみたい〜!

あと、私が利用してみたいと思ったのは、
ドイツ・フランクフルトのDJディナーです。

テクノのDJがプロデュースしたレストランで、
コース料理の内容によってかかる曲が変わっていくのだとか。

しかもここは「ベッドレストラン」で、
マットレスの上に座って食事を楽しむんですって。
料理にも遊び心が散らされていて、
まるでエンターテイメントを体感している感じだったそうです。

これは楽しそう!私も味わってみたい!と思ったのですが、
すでに閉店していそうです。残念。

他には、私が以前食べたものも紹介されていて、
懐かしい気分にもなりました。

例えば、愛媛で食べた「ことり」のうどん。

地元に住む方から教わったお店で、
甘めのおつゆが印象に残っています。

そして、そういえば私もこれまでの旅で
美味しいものをたくさん食べてきたなあと、
過去の旅のことを思い出しながら、
私がもう一度食べたいものって何かしら?
とそれこそ妄想旅ごはんを楽しみました。

ちなみに私がもう一度食べたいものは…

・奄美大島の鶏飯(けいはん)
・愛媛のミカンジュース
・台湾のマンゴーかき氷
・韓国のカンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け)

です。

あなたはどうですか?
もう一度現地に行って食べてみたい旅ごはんは何でしょう?

さて、今回は積読本の中からご紹介しましたが、
あなたにも買ったままいつか読もうと思いながら
すっかり忘れている本はありませんか?

読書の秋です。

新しい本との出合いももちろん楽しいけれど、
積読本の中から読んでみるのもいいものですよ。

yukikotajima 1:35 pm

『 お天気ハンター、異常気象を追う』

2022年10月5日

田島悠紀子です。

今日から新番組『ヨリミチトソラ』を担当します。
放送は16時20分からです。

◎『ヨリミチトソラ』のサイトは コチラ

皆さん、ぜひ聞いてくださいね♪
メッセージもお待ちしています。

そして、新番組でも本の紹介をします!
毎週水曜18時30分ごろ〜「ゆきれぽ」のコーナーです。
このブログとの連動で本紹介を中心に
時々本以外の話題もお話できたらと思っています。

初回の今日は本の紹介です。

新番組のタイトルに「ソラ」とついていますので、
気象に関する本を選んでみました。

いきなり話がヨリミチ(脱線)しますが、
タイの言葉で空は「アンパン」なんですって。

タイ語だと番組名は「ヨリミチトアンパン」になってしまいます。(笑)
まあ、ヨリミチしてアンパンを食べるのは悪くなさそうですが。

さて、今日ご紹介する本はこちら。

『お天気ハンター、異常気象を追う/森さやか【文春新書】』

私は空を見るのが好きです。
青空の日は元気になりますし、
富山の夕日は特に美しく感じますし、
雲が形を変えていく様を見るのも楽しいものです。

ですが、穏やかな日ばかりではありません。
最近は豪雨や台風などの異常気象が増えていますよね。
富山の場合は大雪の問題もあります。

この本は、そんな「異常気象」について
アルゼンチン生まれで、英語で世界の天気を報じる
気象予報士の森さやかさんがわかりやすく解説している「異常気象」入門です。

3章にわかれていまして、
第1章は、ゲリラ豪雨や梅雨、豪雪などの日本の異常気象、
第2章は、干ばつ、山火事などの世界の異常気象、
そして最終章は、地球の未来予想図について書かれています。

「豪雪」の話題には「富山」も出てきます。
実は日本は、積雪、降雪ともに世界一なんですって。
そして、世界でもっとも雪深い都市の上位3位が日本の都市で、
なんと3位が「富山市」なんだとか。
(1位と2位に関しては、本を読んで確認してね)

この本では、実際に起きた異常気象を例に挙げながら紹介されているので、
イメージが湧きやすいんです。

また、私がこの本を読んでいて面白いなあと思ったのは、
いま地球を守るための様々なアイデアが世界中で出ているというお話です。

例えば、暑い日に日傘をさす方もいらっしゃると思いますが、
なんと「地球に日傘をさしてみては?」という考えもあるんですって。

今の時代に必要な知識を楽しく得ることができる一冊です。
さっそく今夜、本屋さんに寄り道して、本をお手に取ってみては。

yukikotajima 2:33 pm