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マンガで教養シリーズ『やさしい日本絵画』『やさしいワイン』

2022年8月24日

8月も残り少なくなってきました。
お子さんたちは夏休みの宿題は終わりましたか?

子どもの頃は「こんなこと勉強して意味あるのかなー」
なんて思ったこともあったのに、
大人になった今は、学ぶこと、知ることが楽しく感じられます。
特に興味のあることですと、より楽しく学べます。

とは言え、専門用語がたくさん使われた専門書なんかをいきなり読んだら、
好きなことも嫌いになってしまうかもしれませんよね。

やはり最初はわかりやすいところから始めるのがいいかなと、
マンガで学ぶことにしました。
やはり視覚的な印象は大きいので、頭に入りやすいからね。

先日、書店に行ったらマンガで様々なジャンルのことが学べる
朝日新聞出版の「マンガで教養シリーズ」がずらりと並んでいまして、
思わず手に取ってしまいました。

このシリーズには、ワイン、仏像、落語、歌舞伎、クラシック、
日本史、三国志、日本絵画、西洋絵画、着物などがあります。

私はこの中から2冊を買って読んでみました。

まずは『やさしい日本絵画』です。

私は美術館でアート鑑賞をするのが好きなのですが、
最近は日本絵画に心惹かれることもあり、
基礎知識を身につけたいと思い読んでみました。

この『やさしい日本絵画』は、マンガとイラストで
日本絵画を時代別にわかりやすく解説している入門書で、
監修は、日本美術史家の山下裕二さんです。
テレビのアート番組でもおなじみの方ですね。
この本では山下さんもイラストで登場しています。

飛鳥・奈良時代から昭和前期までの時代ごとの代表作や
画家たちのエピソードなどがマンガでわかりやすく紹介されています。
また、作品をどう楽しんだらいいかのコツも載っていますので、
この一冊で「日本絵画」の基礎を学べます。

たとえば、日本絵画を知るには実物を観るのがいいそうです。
もちろん今の時代、本でも作品を見ることはできますが、
本では作品のサイズ感はわかりにくいのです。

有名な『伝源頼朝像』はどれくらいのサイズだと思いますか?

なんと、ほぼ等身大なんですって。だから観たときに驚きがあるそうです。

ちなみに、頼朝の顔と言ったらこの絵が思い浮かびますが、
足利尊氏の弟である足利直義(ただよし)
を描いたものとする説もあるのだとか。

他には、岸田劉生の『麗子坐像』はご存じですか?

愛娘の麗子さんをモデルに描いたもので、
まぶたや頬をデフォルメして立体的に表現した
かなりインパクトのある顔が印象的です。

ということもあり、どうしても顔に注目しがちですが、
着物を見ると、かなりリアルに描かれていることがわかります。

なお、モデルの麗子さんのちに画家になったそうですよ。

そのほか、横山大観にはお酒で生き返ったというエピソードも。

お酒が大好きな大観は、お酒の飲みすぎで危篤状態になったとき、
「最後に」と弟子たちがお酒を飲ませたところ意識が戻ったのだとか。

そんな大観は英語が得意で外国人との付き合いも多かったそうですが、
和食に日本酒を好み、海外でも和服だったそうです。

このように、画家たちの人柄が感じられる紹介の仕方なので、
楽しみながら読むことができます。

日本絵画に興味がある方はぜひ!

***

もう一冊は『やさしいワイン』です。

こちらではワインの基礎が学べます。

ワインを知るにはブドウを知ることが大事だそうです。

数あるブドウの中から8種のブドウの特徴が紹介されているのですが、
なんとそのブドウは擬人化され、全員が男性になっています。
それもまるでアイドルのようなのです。
ですから少女漫画を読んでいる感覚でワインについて学べます。

とは言え内容は充実していまして、
たとえば、世界で愛される定番の赤ワインであるカベルネ・ソーヴィニヨンは、
「世界に羽ばたく!ワイン界随一の愛されキャラ」で、
性格は芯の強いヒーロー気質で、
長期熟成のポテンシャルの高さもピカイチなんだとか。
マンガでもかなりのイケメンに描かれていますし、
主人公といってもいい扱いです。

こんな感じで楽しみながらワインについて学べますので、
ワインは好きだけど詳しくないという方にはオススメの一冊です。

夏も残りわずかですが、
大人の皆さん、この夏、何かひとつでも、
基礎からじっくり学んでみてはいかが。

yukikotajima 11:50 am