児童書『モモ』
2022年8月20日
ネッツカフェドライヴィンの今日のテーマは「学び」でした。
8月も下旬ですが、学生の皆さんは、宿題の進み具合はいかがでしょうか。
お子さんが宿題を頑張っている間、大人の皆さんも一緒に何か学んでみては。
例えば、子どもの頃に読んだ児童書を再び読んでみるのはいかがでしょう。
でも、忙しくて本を読む時間なんて無いよー!ですって?
そんな方にこそオススメの本があります。それはこちら。
ミヒャエル・エンデの名作『モモ(岩波少年文庫)』
この本は1974年に出た本ですので、すでにお読みの方も多いかもしれません。
私は今回久しぶりに読んだのですが、
だいぶ忘れていたこともあり新鮮な気持ちで読むことができました。
そして、それこそたくさんの学びや気付きがありました。
タイトルの『モモ』とは、主人公の少女の名前です。
モモは相手の話を聞くのが上手な女の子です。
どのように上手なのかというと、モモに話を聞いてもらった人は、
自分の意志がはっきりしたり、希望がわいてきたり、勇気が出てきたりするのです。
ですからモモのもとにはたくさんの人がやってきます。
しかし、ある時からモモのもとを訪れる人が減ってしまいます。
なぜならモモが住む町に人間の時間を盗む「時間どろぼう」たちがやってきたからです。
時間どろぼうたちは「時間を節約することこそ幸せへの道」と伝え、
人々は時間を節約するようになります。
無駄や遊びを嫌い、効率重視になっていきます。
モモのもとへも誰も来なくなります。お喋りも無駄な時間だから。
時間を節約するようになった人々はイライラするようになり、
効率化によって建物や道路は全部が同じようになります。
大人たちは、そんな生活をおかしいと気付きながらも
「時代が変わった」とあきらめています。
そこで、モモは「時間どろぼう」たちに盗まれた時間を取り返しにいくことにします。
果たしてモモは時間は取り戻せるのか、という物語です。
この本を子どもが読むと面白い物語として読めると思いますが、
日々忙しく過ごす大人が読むとリアルな出来事に感じられると思います。
あなたも知らない間に時間どろぼうたちに
大切な時間を盗まれてしまっているかもしれませんよ。
ドキリとした方はぜひ時間を取り戻しに本のページをめくってみてください。
なお、この岩波少年文庫の『モモ』の対象年齢は、小学5・6年生以上です。
ぜひご家族の皆さんでお読みください。