『徳川15代将軍 解体新書』
2022年4月20日
大河ドラマが好きで毎年欠かさず見ている方もいると思います。
私も大人になってからは、ほぼ見ています。
今年は違いますが、大河には徳川家の将軍がよく出てきます。
来年の大河ドラマは、家康が主人公の『どうする家康』ですし。
家康を松本潤さんが演じます。
なんといっても家康が開いた江戸幕府は260年以上も続きましたからね。
そして将軍は15人にのぼりました。
この15人のうち、あなたは何人の名前を言えますか。
また、それぞれの将軍が何をしたのか答えられますか。
家康、秀忠、家光…
そのあとは、えーっと…綱吉、吉宗でしょ、
最後は慶喜だったよね?
なんて方はいませんか。(笑)
今日は、15人の徳川将軍について
わかりやすく紹介された本をご紹介します。
『徳川15代将軍 解体新書/河合敦(ポプラ新書)』
15人の将軍はそれぞれどのような人物で、何を成し遂げたのか。
15人のうち一番の名君は誰だったのか。
もし現代に生きていたなら、どのような仕事をしていたのか。
といった視点で、それぞれの将軍について説明されています。
たとえば「家康」は、江戸幕府を開いた歴代最強の初代将軍で、
身長は159センチ、現代の仕事予想は「政治家・社長・薬剤師」です。
薬剤師の理由は、家康は薬マニアで、医師が用意した薬ではなく
自分で調合した薬ばかり飲んでいたからだそうです。
また、『暴れん坊将軍』でおなじみの八代将軍「吉宗」は、
人望、カリスマ性、歴代NO.1!倹約家将軍で、
身長は155.5センチ、現代の仕事予想は「アイドル・政治家・社長」です。
吉宗がおこなった享保の改革は、傾いた幕府の財政を好転させました。
また、目安箱を設置し庶民の声を政治に反映させたほか、
「どうしても見てみたい!」と海外から馬や象を輸入するなど、
新しいものを好む傾向にあったようです。
では、徳川将軍の中で名君は家康か吉宗なのかと言うと、
著者の河合さんは、一番の名君は六代将軍の「家宣」だと言います。
「家宣(いえのぶ)」、ご存じですか。
家宣の前の五代将軍は犬公方「綱吉」です。
家宣は綱吉の生類憐みの令を撤廃したことでひとびとから人気があったようです。
そのほか河合さんが家宣を名君だと言う理由は、ぜひ本を読んで確かめてみてください。
この本、大変面白かったです!
それぞれの将軍の良いところダメなところを
具体的なエピソードを交えて紹介しているので人柄が伝わってくるのです。
知識を得るだけでなく、読み物としても楽しめました。
ちなみに、私は十四代将軍の「家茂」がいいなあと思いました。
21歳で亡くなってしまったため、政治手腕を発揮できなかったのですが、
陽気で思いやりのある優しい青年だったようです。
たとえば、老齢の重臣に字を習っているときに重臣が失禁してしまい、
それを隠すために重臣の頭に水をかけ手をたたいて大笑いし、
逆に近臣たちから「たちの悪い悪戯ですぞ」とたしなめられてしまったそうです。
優しさが伝わるエピソードですよね。
ちなみに、著者の河合さんによると
家茂は「大奥のアイドル」だったそうですよ。(笑)
ぜひあなたも徳川15代将軍について、楽しみながら学んでみませんか。