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『たべる生活』

2021年1月27日

コロナ禍で家で過ごす時間が長くなったことで
「太った!」という話をよく耳にします。
運動不足もあるけれど、一番の理由は食べ過ぎですよね。
私もそんな一人です。

また、太っただけでなく、肌荒れをはじめ
体調があまりすぐれないという方もいるかもしれません。

毎日そんなに忙しくないのに元気が出ないのは、
食べ物のせいかもしれませんよー。

お菓子をつまみながらソファにだらあっと寝転がって
DVDを見る休日は最高で、私も時々やります。
でも、そのひとときは最高にリラックスできても、
次の日には口内炎ができていたり、どこか体がスッキリしなかったりしませんか?

逆に、体にいいものを食べてしっかり寝た後は、お肌も体も調子がいいものです。

そんな時はいつも「体は食べた物でできている」と実感します。

今日ご紹介する本は、『たべる生活/群ようこ(朝日新聞出版)』です。

食に関するエッセイなのですが、
群さんは口にするものは大切と言いながらも、実は料理が苦手なんですって。

だからといって添加物が多いものなどは口にせず、
なるべく体にいいものを自分で作って食べるようにしているのだとか。
ただ、凝ったものは作らず、食材を焼いたり煮たり炒めたりといった
名前をつけられないものを食べているそうです。

群さんがなぜ、口にするものは大切だと思うようになったのかというと、
以前、甘い物の食べ過ぎで体調を崩したことがあるからだそうです。
その時に食生活を見直したんですって。

群さんは、長生きをしたいのではなく、体調不良が嫌だとおっしゃいます。

それ、よくわかるわー。
長生きしたとしても元気じゃなきゃ辛いですもんね。

このエッセイには、群さんが元気でいるために心がけていることや
今の「食事情」について思うことなどが綴られています。
また、群さんのお友達のお話もたくさん出てきます。

例えば、ある料理上手なお友達は、
ご飯を食べに行くと、お店の方にコツを聞くそうです。
プロの料理には必ずひと手間加える何かがあるからと。

最近は、わからないことがあると
なんでもスマホで検索して調べてしまいがちですが、
プロに直接聞くのが一番なのですよね。
そして、そういうプロの方とのコミュニケーションは楽しいものなのですよね。

『たべる生活』は様々な気付きのあったエッセイでした。
あと、私の食生活の反省も。。。

最近、食生活が乱れているなあという方は、
群ようこさんの食エッセイ『たべる生活』を読んでみては?

この本を読んだ後はあらためて
「体は食べた物でできている」
ということに気付かされると思います。

yukikotajima 9:29 am

『マナーはいらない 小説の書きかた講座』

2021年1月20日

コロナ禍で家にいる時間が増えたことで読書をするようになった方もいるのでは?
中には、読むだけじゃなく自分で小説を書いてみようかな、
と思っている方もいるかもしれません。
そんな方は、小説を書く前に、まずこの本を読んでみてはいかがでしょう?

『マナーはいらない 小説の書きかた講座/三浦しをん(集英社)』

紀伊國屋書店富山店でこの本を目にした時、最初は小説だと思って手に取りました。
でもタイトルには「小説の書きかた講座」とあり
パラパラとめくってみると確かにそんな内容で、
私は小説を読むのは好きだけど書くつもりはないんだよなあと
読むのをやめようと思ったのですが、いや、待てよと。
小説がどのように作られているのかを知るのは面白そうではないかと思い直し、
読んでみることにしました。

これが読んで正解でした。とても面白かったですし、
へえ、こんな風に本は作られていくのかと勉強にもなりました。

著者の三浦しをんさんは、
2006年に『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞を
2012年に『舟を編む』で本屋大賞を受賞された人気作家です。
これらを始め、数々の作品が映画化、ドラマ化されています。

この本は、そんな人気作家の三浦しをんさんによる「小説の書きかた」本です。

きっかけは、三浦さんが某短編小説の新人賞の選考をしている時に
「もっとこうしたらいいのに」と感じたことからだそうです。

この本では、推敲、構成、人称、タイトルのつけ方などの基礎を学べるのですが、
具体例が豊富に使われているので、大変わかりやすく、そのうえ面白い!

例えば「セリフ」。
誰が言ったセリフかわかりやすくする戦法の一つに
「宝塚戦法」というものがあるのだとか。

「待ってくれ、アンドレ!」
「どうした、オスカル」

のようにセリフの中で相手の名前を呼ぶとわかりやすいと。(笑)
確かに宝塚ではよくセリフの中で相手の名前を言っているな、
と思わず笑ってしまいました。

また、ほかの例では、三浦さん自身の作品を取り上げていまして、
これがファンにはたまらないのです。(私もファンです)

この作品はこんな風に作られていったのか!
と読みながらワクワクが止まりませんでした。

例えば、箱根駅伝を描いた私も大好きな小説『風が強く吹いている』では、
タイトルのつけ方から取材方法、構成まで細かく明らかにしています。
なんと手書きの構想メモまでオープンにしちゃってます。
ですから三浦しをんさんの作品が好きという方はぜひお読みください。

もちろん三浦さんの作品をそれほど読んでいなくても大丈夫!
読書がお好きな方でしたら未読でも十分楽しめます。

私はこの本を読んで、自分が好きな作品の傾向がはっきりしました。

それは、うまい描写の本です。
ストーリーももちろん大事だけど、
素敵な表現で書かれた作品が私は好きだとあらためて思いました。

三浦さんも「描写」は大事だとおっしゃっています。
小説における描写とは、事細かに説明することではなく、
読者の想像力をよりかきたてるための「材料」だと。

その描写力をあげるためには、
「目に映ったものや感じた気持ちを、ふだんから脳内で言語化する」
ことが大事だとおっしゃいます。また語彙を増やすことも。
語彙と文法力のアップの方法についても書かれているのですが、
それについてはぜひ本を読んでみてください。

アナウンサーとしても大変勉強になった一冊でした。読んで良かった!
また、エッセイとしても面白かったです。
三浦さんが今はまっているものへの愛がすごかった。
ある映画のシリーズを推しているのですが、何度もその話題が出てくるので
とりあえず最初の作品だけでも見てみようかしら、という気持ちになりました。(笑)
やはり何かに対して熱くなれる方が小説家に向いているようですよ。

≪ おまけ ≫

描写がうまいといえば、去年のユキコレランキング1位に選んだ
髙樹のぶ子さんの『小説伊勢物語 業平』は、まさに豊かな表現が心地いい一冊でした。

◎本の感想は コチラ

そして、先日、この本も読んでみました。

『伊勢物語 在原業平 恋と誠』

こちらは、髙樹さんが小説を補足するために書かれた新書です。
小説とセットで読んでいただくと、より理解が深まると思います。

1000年以上前も人間の心は、今と変わりません。恋をして喜んだり泣いたり。
時代は違えど、感じる思いは今と同じだからこそ、
1000年以上前の物語に心動かされるのでしょうね。

また、彼らから学ぶことや気付かされることもあります。
例えば、当時の彼らは、短絡的に勝者と敗者を分けなかったのだとか。
そして、そのような一見曖昧にも見えるふるまいを
髙樹さんは「雅(みやび)」とおっしゃいます。
そこには相手を思いやる気持ちがあるのだと。
まさに今の時代にこそ、この「雅」が必要なのかもしれませんね。
あなたも『小説伊勢物語』で「雅」に触れてみませんか?

***

なが〜いブログになってしまい、申し訳ない。
でも、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

yukikotajima 9:27 am

今年の気まぐれな朗読会は2月6日(土)です。

2021年1月18日

CMでもお知らせしているとおり、
今年も「気まぐれな朗読会」をおこないます。

気まぐれな朗読会は、
「気ままプラン」パーソナリティ廣川奈美子
grace」パーソナリティ田島悠紀子でお届けする朗読会です。

気ままの「気ま」とグレースの「ぐれ」で「気まぐれ」です。

◎去年のレポートは コチラ

今年は、2月6日(土)18:00〜
富山県民小劇場 オルビス(マリエとやま7階)で開催します。

今年も3部構成です。
例年通り、1部、2部は、廣川さんとともに
3部はそれぞれ作品を読みます。

廣川:「ムシヤシナイ」高田都(たかだ・かおる)

田島:「鍋セット」角田光代(かくた・みつよ)

2作品とも
『NHK国際放送が選んだ日本の名作』シリーズ(双葉文庫)
に収録されています。

『ムシヤシナイ』「1日10分のぜいたく

『鍋セット』「1日10分のしあわせ」

入っていますので、良かったらお読みください。どちらもいいお話です。

朗読会のチケットは、すでに販売されています。
今回は80席限定です。(コロナ対策で例年より席数を減らしています)

◎詳しくは コチラ

今年も気まぐれな朗読会をどうぞよろしくお願いします。

yukikotajima 3:07 pm

『コロナと潜水服』

2021年1月13日

先週からの大雪、本当にすごかったですね。
私は雪かきによる全身筋肉痛だけで済みましたが、
もっと大変な思いをされた方もいらっしゃることと思います。
大雪お見舞い申し上げます。

富山の皆さんの中には、コロナに加えてこの大雪で、
ストレスがたまってずっとイライラしている、という方もいるのでは?


今日は、読んだ後に優しい気持ちなれる作品をご紹介します。

『コロナと潜水服/奥田英朗(光文社)』


私の大好きな作家、奥田英朗さんの新作です。
待ってました〜。本屋さんで見つけるや否や購入しました。

五つのお話が収録された短編集なのですが、
タイトルに「コロナ」とある通り、「コロナ」のお話もあります。

コロナ関連の本が最近、増えてきましたね。

先週ご紹介した東野圭吾さんの
『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』
まさにコロナ以降の物語でしたし、
今後はコロナ禍の物語がますます増えていきそうですね。

ただ、『コロナと潜水服』は、全てがコロナのお話ではありませんし、
暗くなるような嫌な内容でもありません。

どのお話もちょっと不思議なファンタジーです。

例えば、ある古民家に住み始めたところ、
誰もいないのに人の足音が聞こえる…といった感じです。
この状況だけだと怪談のようですが、怖い話ではありません。

それどころか、読んだ後は心がじんわり温かくなります。


表題作の「コロナと潜水服」は、五歳の息子には
コロナを感知する能力があると信じるパパのお話です。

どうやらこの息子君は、誰が感染しているのかわかるようなのです。
そんなある日、なんとパパ自身に感染の疑いが。
パパは自主隔離し、あるものを用意するのですが、これが息子を大いに喜ばせます。
さて、そのあるものとは?

他には、会社の早期退職の勧告に応じず、
追い出し部屋に追いやられた男性たちがあることを始める話や、
人気プロ野球選手と付き合うフリーアナウンサーが占い師に恋愛相談に行く話、
ずっと欲しかった古いイタリア車を手に入れた男性がその車に乗ったところ、
不思議なことが次々に起こる話などがあります。

私は特に、会社の追い出し部屋に追いやられた男性たちの物語が好きです。

彼らが職場であるものを発見し、終業後にふざけて遊んでいたところ、
ある年配の男性が現れ、いきなりそれについての指導を始め、
気付けば全員が真剣に取り組むようになり…というお話です。

いったい男性たちが夢中になってしていたこととは?
また、指導者とは何者なのか?

続きはぜひ本を読んでください♪


『コロナと潜水服』、大変良かったです!

どのお話も読んだ後はほっこり。優しい気持ちになれました。
その理由は、全てのお話が「笑顔」で終わっているからです。
また、作品によってはあたたかな涙も。。。

奥田英朗さんらしい素敵な作品でした。

私は奥田さんの人の描き方が好きなのですが、
今作の登場人物もみな人間味にあふれていました。

極端な性格のヒーローが出てくる物語も面白いけれど、
普通の人たちの物語は、どこかほっとします。
そして、そういう本こそ、何度も読み返したくなるのですよね。


先週末からの大雪で私もストレスや不安を感じていましたが、
この本を読んだ後は心が優しさで満たされ穏やかでした。

また、音楽にも癒されました。

奥田英朗さんは音楽、とくに洋楽が大好きなのですが、
この作品にも様々な曲が登場するのです。
しかもラジオから流れてきたという設定が多めなのが嬉しい。

この本には作中の登場曲が楽しめる
Spotify(スポティファイ)のプレイリストがついていますので、
曲を聴きながら読書をすることができ、より作品の世界に浸れます。

しかもどれもいい曲ばかりです。
曲を聞きながら読んでいたから、より充実した読書時間になったのかもな。

この週末は再び雪の予報ですし、
のんびり曲を聴きながら読書でもいかが?

yukikotajima 9:25 am

『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』

2021年1月6日

今日が私が担当する新年最初のgraceです。
今年も毎週水曜13時45分ごろからのユキコレでは、
様々な本をご紹介していきますので、お付き合いいただけたらと思います。
よろしくお願いします。

さて、年のはじめに「今年は読書をする」と誓った方もいるかもしれません。

でも、本屋さんにはたくさんの本が並んでいるし、
どの本から読めばいいのかわからない…
と最初の本選びの段階でつまずいてしまうと、
その瞬間、本への苦手意識が芽生えて、本なんて嫌いだ!となりかねません。

普段あまり読書をしていない方は、
ドラマや映画で見た作品の原作を読んでみる、
というのはいかがでしょう?

先に映像で見ているので、物語の世界に入り込みやすいと思います。

それにしても、人気小説はほぼ映像化されますよね。
私もいつからか、小説を読みながら
この作品はいずれ映像化されるに違いない!
と思うようになってしまいました。
そして、その予想はたいていの場合、当たります。(笑)
配役予想は外れてばかりですが。

今日ご紹介する小説もいずれ映像化されると思います。

『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人/東野圭吾(光文社)』

東野圭吾さんと言いますと、
加賀恭一郎シリーズガリレオシリーズがあり、
いずれもドラマ化されました。

今作もドラマ化もシリーズ化もされそうな予感がします。

というのも、事件の謎に挑む男性がテレビ映えしそうな方なのです。

その男性というのは、
以前はアメリカでマジシャンをしていたものの
今は東京でバーを経営しており、
見た目は、肩まで伸びた天然パーマに清潔感の無い無精ひげの
長身で痩せた50歳です。なお、顔は端正です。

オダギリジョーさんや藤木直人さんあたりが演じたら合いそう!
阿部寛さんや福山雅治さんも頭に浮かんだけど、
すでに東野作品のドラマに出演されているからなあ。
う〜ん。悩む。。。
なんてことを勝手に妄想する時間も楽しいものです。(笑)

***

物語は、ある名もなき町で起こります。

観光地であるものの、すっかり寂れてしまったその町では、
なんとか観光客を呼び込もうと、ある計画が進行中でしたが、
コロナの影響で頓挫してしまいます。

そんなコロナ禍の中で殺人事件が発生します。

殺されたのは、以前、中学の教師をしていた62歳の男性です。
教え子たちから慕われ、近々開催予定の同窓会にも参加予定でした。

東京で離れて暮らす娘の真世は、警察からの連絡で急きょ実家へ帰ります。

父はなぜ殺されたのか。
そもそも誰に殺されたのか。

警察に聞いても何も答えてくれません。

そんな中、父の弟、真世にとっては叔父である武史が突然現れます。

この武史こそさきほどご紹介した、事件に挑む男性です。

捜査過程を教えてくれない警察より先に、
自分の手で真相を突き止めたい!
と武志は事件の謎を解くために動き始めます。

そして、真世も父を殺した犯人を見つけるため
叔父の手伝いをすることになります。

元マジシャンと姪の二人は、
果たしてどのような方法で謎を解いていくのでしょうか。

続きは、ぜひ本を読んでみてください♪

***

さすが東野圭吾さんです。
頭の中に映像が浮かびっぱなしで、
本を読んでいるのに、映像作品を見ているようでもありました。

元マジシャンが事件の謎を解くというのが、面白かったです!
マジシャンならではの仕掛けが軽やかで素敵でした。
めんどくさいキャラだけど、それも含めて魅力的で、また会いたくなります。

東野さんは、この作品に関して

「このヒーローを生み出せたことで作家生命が延びたかもしれません」

とおっしゃっています。

ってことは、シリーズ化していくということですかね?
楽しみ〜!

なお、この作品は、韓国語や中国語、ベトナム語など
世界7言語での刊行が決定しているそうですよ。

今週末は3連休ですね。
また雪も降るようですし、お家でじっくり読書というのもいいのでは?

yukikotajima 10:11 am

丁寧な生活を送りたい方におすすめの本を2冊

2021年1月2日

あけましておめでとうございます。
2021年最初のラジオは、ネッツカフェドライヴィンです。

今年も引き続き、graceとともによろしくお願いします。


さて、今日のネッツカフェドライヴィンのテーマは「習慣」です。

新しい年になって二日目です。
今年はどんなことを習慣化していきたいですか?

去年、世界が大きく変わったことで
これまでの習慣を変えざるを得なくなり、
生活のリズムがなかなかつかめなかった方もいたのでは?

この年末年始も、いつもとは違う日々を過ごしている方も多いと思います。

今年はどんな一年になるのだろう…と思うと不安も尽きないですが、
こんな時代だからこそ、私は「丁寧な生活」を習慣化していきたいなと。

規則正しい生活なのはもちろん、
自分の心にも体にも優しくありたいなと思いまして。

今日は、私と同じように丁寧に日々を過ごしていきたいと思う方に
おすすめの本を2冊ご紹介します。


まずは、先日発売されたばかりのエッセイです。

『私は私に時間をあげることにした
/レディーダック(著者) 趙蘭水(訳)【SBクリエイティブ】』


著者のレディーダックさんは韓国の絵本作家さんで、
可愛い絵と温かい文章がSNSで人気なのだとか。

本屋さんでこの本を見たとき、まずタイトルに惹きつけられました。
「私は私に時間をあげることにした」という言葉を見てハッとしました。
私は私の時間を大切にしていたかしらと。

レディダックさんは、様々な情報に振り回されがちな今の時代こそ、
自分の速度で歩んでいくことが大事だとおっしゃいます。

ほんわかした絵と優しさあふれる文章で、
ページをめくるたびに心がどんどんほぐれていきます。

たとえば、雨の日はいつも心がやわらかくなるから好きだと言います。
誰かが待ち合わせ場所に遅刻しても気をつけておいでと思えるからと。

確かに、雨の日は「濡れなかった?暖かくしてね!」と相手を気遣うことが多いかも。
雨の日は知らぬ間にみんな優しい気持ちになっているのかもしれませんね。

この本は、イラスト多めで文章も難しくないので、
読書はちょっと苦手という方でも読みやすいと思います。


もう一冊は、丁寧な生活に欠かせないものである「食」に関する本です。

富山出身の寿木(すずき)けいさんによる
『レシピとよぶほどのものでもない わたしのごちそう365【河出文庫】』です。

Twitterの人気アカウント「きょうの140字ごはん」
で紹介されたレシピに、エッセイも加わった一冊です。

2017年に発売され話題になった本が去年の秋に文庫化されたのを機に
そういえば読んでなかったなと買ってみました。

私は以前からTwitterはフォローしていましたが、
本を読むのは今回が初めてでした。

寿木さんのレシピは、シンプルで簡単なのにお洒落なので作ってみたくなります。
また、文章そのものが滋味にあふれていて、読み物としても楽しい一冊です。
豊かな表現のリズミカルな文章は、
読んでいるだけで心にいい成分が行きわたっていくようです。

たとえば、こんな感じ。

夏がなかったことみたいな、
ひんやり澄ました土鍋がひとつ。
おでん、湯豆腐、炊き込みご飯、
あつあついくつ作ろうか。
乳白色の丸いおしりを
ポンと叩いてあいさつ代わり。

どうですか?
まるで歌のようなかわいい文章です♪

この本には季節ごとのオススメレシピが載っているのですが、
それこそお正月にオススメのレシピもありますよ〜。
たとえば、胃を休める「一年の計スープ」
これ、私も作ってみようと思います。
気になる方はぜひ読んでみてくださいね!

yukikotajima 9:16 am