渦 妹背山婦女庭訓 魂結び
2019年8月7日
今日のキノコレ(grace内コーナー13時45分頃〜)で
紀伊國屋書店富山店の奥野さんにご紹介頂く本は、
先日、第161回直木賞を受賞した
大島真寿美(おおしま・ますみ)さんの
『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び(文藝春秋)』です。
タイトルの読み方は、
「うず いもせやま おんなていきん たまむすび」です。
奥野さんが本についてわかりやすく紹介していますので、
まずは コチラ をお読みください。
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私もこの本を読みましたので、軽く感想を。
この作品は、江戸中期の人形浄瑠璃作者、近松半二(ちかまつ・はんじ)
の生涯が描かれています。
人形浄瑠璃は、今では「文楽(ぶんらく)」と言われています。
本のタイトルは、まさに近松半二らが書いた伝説の大ヒット作のことです。
「半二ら」と書いたのは、半二をはじめ、複数の人間によって書かれたからです。
物語がどのようにうまれたのかが、生き生きとした文章で描かれています。
それも軽快な大阪弁の語りで。
私は大阪弁は喋れないけれど、言葉のリズムが心地よく、
本を読むのが楽しくてたまりませんでした。
それこそ声に出して読みたくなったほどです。
この小説を読んだ後、これは生で文楽を見てみたい!
と思って調べてみたところ、なんと今年5月に上演されていたそうです。
ああ、見たかった!
と同じように思っている方がきっと多いのだろうな。(笑)
直木賞受賞記念で再演しないかなー。
本のタイトルだけを見ると難しそうですが、
大変読みやすく面白い一冊でした。
また、浄瑠璃について学べたことも良かったです。
先週は「水墨画」を、今週は「浄瑠璃」を小説から学べました。
◎先週ご紹介した本は コチラ
あらためて小説は、私の世界を広げてくれるなあと実感!
さて、次はどんな本を読もうかしら。