百花
2019年6月19日
最近、お笑いシネマライブやアイスショー、ミュージカルなどを
立て続けに見てきました。
これらの報告は私の個人ブログ「続・ゆきれぽ」にアップしましたので、
よかったらお読みください。
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さて、先日、認知症の母親を介護するアラフォー女性の物語
『ことことこーこ/阿川佐和子(角川書店)』
をご紹介しました。
認知症と言えば、現在公開中の映画『長いお別れ』も同じテーマです。
個人的な話をすると、
先日見たドキュメンタリー映画『徘徊 ママリン87歳の夏』
も認知症になった87歳のお母様との生活を追った作品でした。
ここのところ、認知症がテーマの作品が増えています。
今日のキノコレ(grace内コーナー 13時45分頃オンエアー)
で紀伊國屋書店富山店の奥野さんからご紹介いただく本も
認知症がテーマの小説です。
『百花/川村元気(文藝春秋)』
◎奥野さんの紹介文は コチラ
川村元気さんというと、
『電車男』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『君の名は。』
などの映画を製作してきた映画プロデューサーです。
また小説家としても活躍し、
映画化もされた『億男』や『世界から猫が消えたなら』などを執筆されています。
そんな川村さんの最新作です。
今回、認知症をテーマにしたのは、
川村さんのお婆さまが認知症になったことがきっかけで、
ご自身のエピソードもそのまま小説の中に登場しているそうです。
小説では主人公の男性の母親が認知症になっていく様が描かれています。
最近、認知症を扱った作品に触れる機会が多いのですが、
共通しているのは、皆、悩みながらも優しさに満ちているということ。
『百花』も優しい物語でした。
また今回は自分の「記憶」について考えさせられました。
私がこうだったに違いないと思っている過去の記憶は
いつの間にか私の頭の中で変化していっているのかもしれないなと思って
ためしに母に電話で確認したら、
案の定、私の記憶は事実と異なっていました。
いつ、どのタイミングで書き換えられてしまったのだろう…。
子どもの頃の記憶って結構曖昧なのかもな。
時々親と自分が子どもの頃の話をして、
記憶の修正をしてみるのもいいかもなと思いました。
あなたは過去の記憶に自信はありますか?
また、この物語は「認知症」だけの物語ではありません。
母と子の過去のある事件や
主人公が働くレコード会社での仕事についても描かれており
「お仕事小説」としての一面もあり、
ラジオの仕事をしている私としては音楽業界の裏側のお話も興味深かったです。