明けましておめでとうございます。
2019年も「ゆきれぽ」をよろしくお願いします。
今年も本の紹介をメインに
ブログをアップしていきますので、
どうぞお付き合いください。
今日のユキコレ(grace内コーナー13時45分頃〜)でご紹介するのは、
『海近(うみちか)旅館/柏井壽(小学館)』
です。
柏井壽(かしわい・ひさし)さんと言いますと、
ドラマ化もされた『鴨川食堂』シリーズが人気です。
私も以前ラジオで紹介しました。
◎『鴨川食堂』の感想は コチラ
ちなみに、今はシリーズ化され、
『鴨川食堂おかわり』『鴨川食堂いつもの』『鴨川食堂おまかせ』『鴨川食堂はんなり』
なども出ています。
『鴨川食堂』は、京都にある看板の無い、知る人ぞ知る食堂のことで、
この食堂では、もう一度食したい食べ物の味を少ない手がかりから再現してくれます。
どのお話も感動的です。
そして、どのお料理も美味しそうで食べたくなります。
いいお話が詰まっているので、
是非『鴨川食堂シリーズ』も読んで頂きたいのですが、
今日ご紹介するのは、別のお話です。
タイトルは『海近旅館(うみちかりょかん)』です。
海が近いだけが取り柄の海近旅館では、
名女将である母が亡くなったことで、
娘の美咲が若女将として働き始めました。
父が料理をつくり、兄が魚を仕入れているものの、
全てを母に任せていた父と兄は頼りにならず、
利用されたお客様から苦情の嵐。
お盆休みのピーク期でも満室にならないほどでした。
この父と兄が本当にダメダメです。
父は、頑固過ぎて他人の話に耳を傾けないし、
兄は、高級な魚を買ってくれば大丈夫!と信じて疑いません。
例えば、美咲が、どこかの海の高級魚より
目の前の海で取れた地元の魚をお客様は喜ぶはず!
と言っても全く理解されません。
そんな中、海近旅館に個性的なお客様たちが次々にやってきます。
彼らのとの出会いが、美咲をはじめ、父や兄を変えていきます。
どんな出会いがあり、
旅館がどのように変わっていくのかは
是非、小説を読んでみてください。
今回も『鴨川食堂』と同じくお腹がすき、
この旅館を利用したくなりました。
この旅館は少しずついい方向に変わっていくのですが、
そのきっかけを作るのは、外からの人たちです。
それも彼らは、いい面を伝えるのです。そこがよい!
例えば、ボロイと思っていた建物も
その価値がわかる人から、歴史的に素晴らしいものだと言われれば、
その途端、自分たちの旅館が今までより素敵に見えてきます。
自分では何も無い…と思っていても
他の人から見たら、魅力だらけということもあるのですよね。
わかりやすく読みやすい物語なので、さくっと読めます。
でも、色々な気付きもあり、
ああ、面白かった!と思うだけの物語ではありませんでした。
いい旅館とは?いいサービスとは?なども学べました!
この『海近旅館』もシリーズ化されていくのかしら?
それなら続きを読んでみたいな。
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さて、今日はもう一冊ご紹介します。
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昨夜、読んで大変よかったので、
これは是非一人でも多くの方に読んで頂きたいと思いまして
急きょ追加することにしました。(笑)
『あなたはの話はなぜ「通じない」のか/山田ズーニー(ちくま文庫)』
この本は2003年に出た本ですので、
すでにお読みの方も多いかも。
まだの方は、是非!
どうして私の話をわかってくれないのよ!と思ったことのある方は、
この本を読むことで、だいぶ気持ちが楽になると思います。
一方、相手の話がいまひとつわからないこともありますが、
そんな時の対応についても書かれています。
中には、人の話には一切耳を傾けず、自分の主張ばかりをしてくる人もいます。
そんな人と会話は、ああ、会話にならない…とあきらめることもあれば、
なぜか逆切れされ、は〜?(怒)と思うこともあるけれど、
そこで自分までキレてしまったら負けなのですよね。
では、どうしたらいいのか?
気になる方は、本のページをめくってみてください。
まるで欲していた水をごくごく飲むかのごとく
本のページをめくりながら本に書かれた言葉を吸収していきました。
気になるところに付箋を貼ったら、付箋だらけになってしまったほどです。(笑)
年のはじめにこの本を読めて良かった。
大げさではなく、この本を読む前と後では生き方が変わると思いました。