愛するということ
2014年2月5日
2月14日はバレンタインデー。
私が学生の頃は、男子たちが朝から妙にそわそわしていたものですが、
大人になった今も男性の皆さんは、
平静を装いつつも学生時代と変わらぬ気持ちが
心のどこかに残っているものなのでしょうか?
女性はと言いますと、プチお歳暮的感覚の方が多いかもしれません。
夢が無くてすみません。
もともと日本では、女性が好きな人にチョコを渡し愛を告白する日でした。
なんて言うともう今は違うのか?と思われそうですが、
もちろん、告白をしたり、告白をしなくても自分の気持ちを匂わせる女性もいます。
私の知人には、手作りチョコを渡したことで
曖昧だった関係から結婚に結びついたカップルもいますし。
・・・
さて。
今日は、バレンタインデーを前に是非読んで頂きたい本をご紹介します。
その本とは、
エーリッヒ・フロムの『愛するということ』
です。
紀伊國屋書店から出ています。
出版されたのは1956年。
世界的なベストセラーとして、世界各国で読まれ続けています。
私は今回初めて読みましたが、
60年近く前の本とは思えないほど、
瑞々しく感じられました。
そして、その生き生きとした様が、
ページをめくる度に私自身の内側からも感じられるような感覚に陥りました。
なるほど、そういうことか!と一つ学ぶ度に潤っていくような感じです。
よく、愛するのと、愛されるのではどちらがいい?
なんてことが議論になったりしますが、
この本によると、愛とは、愛するものであり、愛するためには技術が必要なのだとか。
よく愛は落ちるものであるなんて言われますが、愛は感情では無いんですって。
また、愛する能力を身につけることは容易では無いとも話しています。
そもそも愛するとはどういうことなのか?
愛と言っても、異性に対する気持ちだけではなく、
親が子どもを思う気持ちをはじめ、様々な愛があります。
愛の技術というと、
異性にもてるにはこんな服を着たらいいとか、
デートでの会話はこうすべし!
などというノウハウ本を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、この本は違います。
もっと深いところでの愛について書かれています。
人が生きていく上で大切なことが詰まっています。
例えば、
何かの技術を習得する方法、
自分自身を知るには?
母親として子どもとどのように向き合えばいいのか、
といったことが学べます。
この本を手元に置いて何度も読む方も多いそうですが、その気持ちがわかります。
私は今回初めて読みましたが、
この本は一回読んで満足という類の本では無いなと感じました。
心の拠り所にしたくなる本だなと。
私が心打たれた言葉をネタバレしない程度にいくつかピックアップしてみます。
・愛は与えることであり、もらうことではない
・愛は愛を生む。愛せないということは愛を生むことができないということ
・自分の役に立たない者を愛する時にはじめて、愛は開花する
・自分自身を信じている者だけが、他人にたいして誠実になれる
などです。
どうでしょう?
あなたの心にも響きましたか?
具体的にはどういう意味?と思われた方は、
ぜひ本を読んでみてください。
・・・
今日は、60年近くにわたって、
世界中の人に読み継がれている本、
エーリッヒ・フロムの『愛するということ』
をご紹介しました。
この本は、今日のユキコレ(13時45分頃オンエアー)でもご紹介します。
毎週第1週はキノコレですが、
今月は、2週目と3週目がキノコレ、
1週目と4週目がユキコレとなります。