アズミ・ハルコは行方不明
2014年1月8日
ああ、これ、わかる。
いるいる、こういう人。
確かにそんな感じだわ。
と、いちいち心の中で納得しながら
顔はやらしくニヤつきながら読んだ本があります。
それは、富山出身の山内マリコさんの新作
『アズミ・ハルコは行方不明』
です。
詳しくは、今日のキノコレで紀伊國屋書店富山店の橋本さんにご紹介頂きます。
★ 橋本さんの紹介文は コチラ
山内マリコさんというと、デビュー作『ここは退屈迎えに来て』が注目を浴びました。
私ももちろん読みました。
★ 『ここは退屈迎えに来て』の私の感想は コチラ
山内さんが生まれ育った富山がモデルになっていたため、
富山に住む私としては、本を読みながらも映像がしっかりと頭に浮かんできて
リアルな物語として響きました。
そして、新作『アズミ・ハルコは行方不明』からも、またもや富山フレイバーを感じました。
それもプンプン漂っています。
夏になると子供達がプールに訪れるあの場所も出てきます。
なんとかランドです!(笑)
・
前作同様、今回も地方のとある街(と言っても限りなく富山)の若者たちのお話でした。
全体的に若者たちがあきらめモードなのも前作と似ています。
自分のこの先の人生がぼんやり見えてしまっているものの、
自分で狭めた枠を広げようともせず、
どうせ…と諦めるための言い訳を自らに言い聞かせている感じ。
けだるさが本の中から漂っていました。
そして、そのけだるさの多くは男たちが発していました。
たいてい小説も映画も一人くらいは心惹かれる男性が出てくるものですが、
この作品には出てきません。
イケメンは出てきますよ。
でも、顔だけよくっても…ねえ。
なんていいつつ、もし自分が20歳くらいで
同じ状況になっていたら好きになっているかもしれないけれど。(笑)
そう思うとそんな自分にむかついてきます。
若い男性も、おじさんも、なんでしょうねえ、
イライラさせるんですよ、いちいち。
とくに30代半ば以降の妙齢の女性は読む時は要注意です。
不快なおっさんが出てきますから。
心穏やかに読んでください。
でも、最後まで読んだら、そのストレスも消えてしまうので、ご安心ください♪
もちろん、だめなのは男性だけではないのですが、
どうしても女性ヨリ、女性の味方になってしまいます・・・。
女ってめんどくさいーと思いつつ
でも、
かわいいじゃん!ってね。
・
では、男性がこの本を読んだらどうかというと、
かわいいとは思ってもらえないかもなあ。
それより
「女って意味わかんねー。は?かわいいってどこで感じるわけ?」
となりそうな気がする。
・
わがままで、
感情的で、
しつこくて、
うるさくて、
めんどくさいかもしれないけれど、
女性は、なんだかんだでかわいいのですよ。
ね、女性の皆さん?
あ、この開き直りが男性をイラつかせるのか!(笑)