私は、富山市中心部にあるグランドプラザのそばを通ると、
たいてい知人、友人に出会います。
特にお酒のイベントをしている時の遭遇率は高く、
イベントに行くと伝えていないにも関わらず、
友人から「今会場のどこにいる?」などとメールや電話がくることも。
私はきっといるに違いないと思われているようです。
まあ、実際会場にいることが多いのですが。(笑)
また、私の場合、イベントの司会をすることが多い場所でもあります。
そんなときにも、偶然近くを通りかかった方から、
「ユッキーの声が聞こえて…ユッキーだよね?」
などと声をかけられます。
とにかくグランドプラザは私にとっては人とよく会う場所です。
休日には大きなイベントが行われ、
平日はお子さんたちが積み木をして遊び、
冬にはエコリンクからにぎやかな笑い声が聞こえる。
いつ行っても何か楽しいことが行われている。
それが、富山市まちなか賑わい広場、グランドプラザです。
そんなグランドプラザは、いつ何がきっかけで誕生したのか、
皆さんはご存知ですか?
グランドプラザは、2007年9月に誕生しました。
計画当初は、百貨店等のバックヤードとして整備する予定だったそうです。
しかし、ある方が屋根付き広場にすることを発案されたことで、
グランドプラザが誕生することになりました。
そのあたりの詳しい経緯は、
先日、10月1日に発売されたばかりの本
『にぎわいの場 富山グランドプラザ
稼働率100%の公共空間のつくり方
/山下裕子(学芸出版社)』
に書かれていますので、ぜひお読みください。
この本は、「ワクワク、ドキドキしていますか?」
という問いかけから始まります。
著者のゆうこさん自身、
「ワクワク、ドキドキ」することが大好きな方です。
「ゆうこさん」と書きましたが、
私が富山に来て以来ずっとお世話になっている方なのです。
ゆうこさんは、以前、FMとやまで放送していた、
小川もこさんの番組『FOR YOU 未来倶楽部』
に私と一緒に出演されていましたので、
ご存知の方もいらっしゃるのでは?
当時、ゆうこさんは、面白いライブやイベントをご自身で企画されていました。
そんなあるとき、今度「まちなかの広場」で働くことなった、とおっしゃったのです。
そのときは、広場と言われてもあまりピンとこなかった私ですが、
完成したグランドプラザを見て、びっくり!
石畳にガラス張りの天井のおしゃれな空間が広がっていました。
ゆうこさんの表現をお借りするなら
「一枚の大きながガラスでふんわりと包んだような空間」です。
広場って、こんなに近代的な空間のことも言うのか、と衝撃を受けました。
私は、てっきり公園のようなこじんまりとしたものかと思っていたもので。
ここでなら、いろんなことができそうだ!とわくわくしたものです。
そして、この広場では想像を超えることが次々に行われていきました。
街なかに突如エコリンクが登場したり、結婚式が行われたり。
それから、ラジオの公開生放送もしました。
他にもいろいろ。
この本では、そんなグランドプラザの誕生から、
賑わいを創出する仕組み、運営などがわかりやすい表現で、
それこそ、読者に語りかけるように書かれています。
また、「広場をつくる」というだけでなく、
人との関わり方についても書かれており、勉強になりました。
今の時代、「○○をしてはいけません。ダメです」とはっきり示さないと、
なかなか分かってもらえないことが多いですが、
グランドプラザでは、「文字での情報伝達を極力しないようにしている」そうで、
例えば、子供たちが遊ぶつみ木広場では、
「靴を脱いで遊んでね」と書いたり言ったりするかわりに、
大きい長靴をそろえて置いておくそうです。
それだけで、子供たちは、ここでは靴を脱ぐんだと気づくのだとか。
あえて言わずに気付かせる。
真似したくなるサインです。
でもこれ、これからの時代に必要なことかもしれませんね。
また、グランドプラザのテーブルの形にもこだわりがあるんですって。
あなたは気づくかな?
答えは、本に書かれていますが、
できれば、グランドプラザで友人や恋人と
コーヒー片手にくつろいでからこの本を読んでいただくと、
なるほど、そういうことか!
とより深く理解していただけると思います。
ぜひ実践してみて下さい。
私は、この本を読んだ後は、
グランドプラザがまるで生き物のように思えました。
まるであの広場が生きているようだ、と。
通り抜ける風は、まるで広場の呼吸のようにも感じられました。
今はまだまだ若い広場ですが、
これから先、街を見守る長老のような存在になっていくのかもしれません。
『にぎわいの場 富山グランドプラザ
稼働率100%の公共空間のつくり方
/山下裕子(学芸出版社)』
是非、読んでみて下さい!
最後に。
ゆうこさんに、リスナーの皆さんにお伝えしたいことはありますか?
と聞いたところ、このようにおっしゃっていました。
「出会いこそ、人生!」