100の思考実験
2013年2月13日
本と言ったら「読む」ものですが、
今日のユキコレ(13:45頃〜オンエアー)でご紹介するのは、
読むのではなく「考える」本
です。
その本とは、
『100の思考実験—あなたはどこまで考えられるか
/ジュリアン・バジーニ【著】向井 和美【訳】(紀伊國屋書店)』
です。
こちらの本は、先週のキノコレでご紹介した「キノベス」で16位になっています。
キノベスとは、紀伊國屋書店スタッフオススメのベスト30のこと。
1位は、西加奈子さんの『ふくわらい』でした。
『ふくわらい』は、以前、ユキコレ&ゆきれぽでもご紹介しました。
◎ふくわらいの感想はコチラ
またイギリス発ロングセラーで、
世界19ヶ国で刊行され、キノベスだけでなく、世界的に話題になっています。
さて、今日ご紹介する『100の思考実験』は、小説ではありません。
考える本です。
本のタイトルの通り、100の思考実験が載っています。
例えばいくつかあげてみますね。
***
子どもたち3人にクリスマスプレゼントを買おうと思った両親が、
おもちゃ屋さんで、同じゲーム機Aを3つ買おうと思ったものの、
そのお店では、
「Aの最新型モデルAスペシャルを2つ買えば、
おまけでAが1つついてくる」
という。
ちなみに払う金額は同じ。
父親は、不平等でもいいものを買った方がいいのではと言い、
母親は、平等にしたいと言う。
さて、もしあなたが親御さんだったらどうする?
***
では、こちらはどうですか?
崖の上から海岸を眺めてみたところ、
海岸の砂の上に絵を書いている人がいる。
よく見てみてみれば、ピカソが絵を書いている!
でも、潮が押し寄せてきたら、ピカソの絵が流されてしまう。
潮を押し戻すことはできない。
家にカメラを取りに行きたいけれど、その間に絵が潮に流されてしまうかもしれない。
それならば絵が消えるまでの間、絵を独り占めして楽しむべきなのか?
さて、あなたならどうする?
***
というような「答え」の出ない、哲学・倫理学の100の思考実験が載っています。
そして、この本には、解説はあっても、こうすべきだという答えはありません。
だから結局自分だったらどうするかを考えなければならないのです。
そういう点では、この本は、一気に読むより、
のんびり考えながら読んでいった方が楽しめると思います。
なんといっても、読む本ではなく「考える」本ですからね。
最近、あまり「考える」ことをしていないなあ、という方、
『100の思考実験』で頭の体操をしてみては?