ま、いっか。
2012年8月8日
私は人からよくこう言われます。
「前向きだねえ」と。
でも、最近、あらためて思うことがあります。
もしかしたら私は、前向きというより、
楽観的なのかもしれない、と。
そんなことを思っていたら、
偶然目にした、大学時代のゼミの卒業アルバムで見つけた、
私をあらわした言葉が、まさに、
「楽天家」
でした。(笑)
しかも、正確には、
「楽・天・天・天・家!!」
とある。(笑)
私は、大学時代、かなりの楽天家だったようです。
たしかに、あきらめない気持ちは持っていたかな。
だからこそ、誰よりも長くアナウンサー受験を続け、
アナウンサーになれたわけですから。
アナウンサーを目指す仲間たちがアナ受験をあきらめる中、
ひとり受け続けたからこそ、今の私があると思います。
そんな私の口癖は、
「ま、いっか」
です。(笑)
***
前置きが長くなりました。
先日、紀伊國屋書店富山店に行った時、見つけたのが、
という本。
浅田次郎さんの書かれたエッセイです。
集英社文庫から出ています。
本の帯には、こうあります。
「笑うと元気になるよ」。
おお!
なんて素敵な言葉たち。
ということで、迷わず購入。
どうやら、女性の美容雑誌で連載していたエッセイをまとめたもののようです。
つまり、女性が読むべき内容なのです。
浅田さんのおっしゃることには、
恋愛のコツは、「ま、いっか」という許容範囲内で手を打つ、ということ。
その理由は、是非、本書を読んでみてください。
極端な理由もあるものの、でも確かにそうだなと、笑いながら思えてきます。
自虐ネタも満載で嫌みが無いので、説教くさくない。
だから、面白い。
浅田さんの過去の恋愛失敗エピソードも笑えます。
例えば、花を愛する浅田さんは、
一人暮らしの部屋に花をたやさなかったために、
女性から誤解を受けたことがあるというエピソード。
という話から、花が登場しない小説は、芸術としての価値がない、と言いきってもいます。
また、花同様、本も愛しており、
作家となってからも、小説を書きながら、毎日1冊本を読む生活を続けているのだとか。
だからといって、ずっと部屋の中だけで生活をしているわけではなく、
旅にも積極的に出ていらっしゃいます。
また、作家になる前は、アパレル業界で働かれていたこともあり、
ファッションに関する話題も多く取り上げられています。
中には、女性へのアドバイスもありました。
ネクタイをプレゼントする時の選び方や福袋の買い方など。
大変勉強になりました。
こんなことを言うと、浅田さんファンから、
何様?と言われてしまいそうですが、
私は、この本を読みながら、
素敵なオジサマと一緒にお酒を酌み交わしながら、
面白い話からためになる話まで、
様々なお話を聞いている気分になりました。
たまたま一人で入った居酒屋のカウンターで、
隣に座ったことがきっかけで、話をしたような感じかな。
「おじさんの説教なんていつも聞いてるよー!」
という女性の皆さんこそ、読んでみてください。
アルコール片手に、ちょっとほろ酔い気分で読むのもいいかもしれません。
美味しいお酒を味わえると思いますよ〜。
私は、この本を読んだ後、心が楽になりました。
あ〜、私はこのままでいいんだ、って。
なんだか、ほっとしたというか、肩の力が抜けたというか、
とても気分がよかったです。