51 小説『東京島』
2010年9月22日
映画は、現在、公開中です。
原作が様々なところで話題になっていたので、読みたくなり、購入したものの、
悩んだ挙句、原作ではなく、先に映画を楽しむことにしました。
そして、しっかりと映画のイメージがついた状態で原作を読んでみました。
映画を見て、想像していた以上の人間の嫌な部分の連続に、
見終わった後に、やや疲労感を感じながらも、
逆に原作が気になってしまい、読まずにはいられませんでした。
小説の方がもっと人間の嫌な部分がストレートに描かれている、という噂通り、
極限状態の人間の素のままの姿が、生々しく描かれていました。
無人島に女性は自分1人。
他31人には男性。
そんな中、男たちは、そして女はどのような行動をおこすのか?
映画を見て結末を知っているにも関わらず、ページをめくることをやめられませんでした。
それにしても主人公の清子は、本当に嫌な女です。
見ていて、非常に不愉快でした。
でも、それは、清子を通して、自分の嫌な部分を見ているような気がしたからかもしれません。
映画の感想(http://www.fmtoyama.co.jp/blog/tajima/?p=1597)
にも書きましたが、
もし自分が同じ立場だったら?と想像した時、
私もずるい女になってしまうかもしれない、と思ってしまった自分がいました。
女性と男性では、この作品は感じ方も変わってくるかもしれませんが、
お読みになった女性の皆さんは、どのように思いましたか?
ちなみに、原作は、男性よりも女性に人気があるそうですよ。
そうそう!
この作品、まるっきりのノンフィクションではないんですって。
戦後に実際あった事件「アナタハンの女王事件」をモチーフにしているのだとか。
ますますこわい…。