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47『ボクは坊さん。』

2010年8月30日

『ボクは坊さん。』という本を読みました。
最近、「お坊さん」たちが書いた本が人気になっているのだとか。

『ボクは坊さん。』は、
愛媛の栄福寺住職の白川密成(しらかわ・みっせい)さんのエッセイです。
現在、33歳。私と同世代です。

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ゆる〜い雰囲気のお坊さんのイラストが印象的な本で、
お坊さんの手には、なぜか野球のバット(笑)。
実は、白川さんは、野球が好きなのです。

本の帯には
「24歳、突然、住職に。
 仏教は「坊さん」だけが独占するには、あまりにもったいない!」
とあります。

本の内容に入る前に、出版社であるミシマ社について触れておきましょう。

紀伊國屋書店の朝加さんによると・・・

「全国の書店と直取引をしていて、本の案内もしっかりしているし、
 無理に新刊を作ったりしない(そのため納得のいく本しか作らない)面白い会社」

なんだとか。

実際、本に織り込まれている「ミシマ社通信」も、アンケートハガキも、しおりも、
全て手書きで温かみがあり、丁寧に仕事をしているのが伝わってきます。

そんな、ゆるそうな雰囲気のミシマ社から出版された
『ボクは坊さん。』も、おなじようなニオイがしないわけはありません。

この本には、
著者である白川さんが坊さんになった理由や、
坊さんとして「仏教」をどのように捉え、伝えていきたいと思っているのか、
密成さんの心の内が、包み隠さず描かれています。

「仏教」を知らない読者の気持ちに寄り添うように、「仏教」を客観的視点で捉え、
でも、深く知っているからこその分析で、わかりやすく伝えています。

しかも、文章がまるで日記そのもので、そのつぶやき具合が、とても素直な反応で面白いのです。
以前、『サトラレ』という映画がありましたが、
まさに、お坊さん版の『サトラレ』と言う感じで、
そこまで本音を言っちゃってもいいの?というような、ことまで書かれていて、
読んでいて、親近感がわきます。

また、心をそっとくすぐるような「言葉」もところどころあって、勉強にもなります。

例えば、選択に迷った時は、
“自分で自分に「で、ハッピーなの?お前は、それで?」と聞いてみる”

というような一文。
シンプルだけれど、私の心には響きました。

ちなみに、文章は「ほぼ日刊イトイ新聞」で連載されていたものがベースになっているそうです。

また、栄福寺ウェブサイト「山歌う」では、日々感じられたことをブログに綴っています。
このブログが、またとても面白い。
文章が巧いのです。

気になる方は、是非、そちらも読んでみてください!

今回、この本を読んで、
自分の思いに気づかないフリをするのではなく、もっと自分と対話をしていこうかな、
という気持ちになりました。

なんか、よくわからないけれど、
モヤモヤする日々を過ごしているなあ、
という方、よかったら読んでみてください♪

yukikotajima 10:39 am

ハニーナイトパーティ♪

2010年8月28日

昨日は、8月27日、FMとやまの日〜!
ということで、FMとやまの番組は、
朝から「出会い」をテーマにお送りしました。

昼には、私、田島のナビゲートで特別番組の放送をお届けし、
夜には、出会いパーティ♪
その名も「ハニーナイトパーティ」を
富山第一ホテルルミエールで開催しました。

実は、男性20名×女性20名の応募に対し、
なんと、150人の応募があり、
急きょ、男性30人、女性30人の合計60名に増やし、
パーティを開催しました。

私は、司会でお邪魔しました。

皆さんをお迎えする前の会場の様子。
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いい雰囲気でしょ〜♪

外を見れば、今にも夕日が沈みそう。
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ルミエールは、13階にあるので、景色がとてもキレイなのです!

パーティは、美味しいお料理&会話を楽しんでいただくことを中心に、
途中、テーブル対抗、富山クイズを開催しました。

なるべくたくさんの方とお話をしていただきたいと思い、
15分ごとに男性の方だけに席を移動していただいたのですが、
「15分でーす!」
という私の声を聞くや否や、
「はやいー!」とか「もう?」とかいう声があちこちから聞こえました。
まだまだ喋っていたいのにー!!!という感情が会場内に充満していて、
そのたびに「ごめんなさい…」と口にしつつも、
私は、実は心の中では、嬉しさを感じていました。(笑)

早い!と感じるということは、
それだけ、楽しい、ということですものね。

皆さんから「早いー!」と言われるのが、最後は快感になっていました。(笑)

笑顔でとっても楽しそうに会話される皆さんの様子を見ながら、
私もなんだか幸せで、素敵な空間に一緒にいられたことだけでも本当に幸せでした。
と言いつつ、あまりにも皆さんが楽しそうで、
実は、羨ましいぞ〜と思っていましたが。(笑)

参加者皆がはじめて同士だと、どんな様子なんだろう?
と、思われるかもしれませんが、
今回、このような企画は2回目ですが、毎回、大盛り上がりなんです!
皆さん、積極的にお話になっていらっしゃいます。

そして!
今回もカップルが生まれました!
3組のカップルが誕生しました〜。
おめでとうございます!

そうそう、パーティの後に、たくさんの参加者の皆さんから、
「ラジオ聞いてるよー」
とお声をかけていただきました。

ありがとう〜!
すっごく嬉しかったです。

FMとやまでは、
また、企画内容を変えて、
今回のようなイベントをやっていきたいと思っていますので、
是非、次回は、あなたも参加してくださいね♪

yukikotajima 1:15 pm

明日は、8月27日。FMとやまの日〜♪

2010年8月26日

こんばんは!

明日は、8月27日、FMとやまの日!

FMとやまの周波数 82.7MHzにちなんだスペシャルDAYです。

「出会い」をテーマに、各番組では、メッセージを大募集中です。
それぞれの番組の細かいテーマは、インフォメーションを見てね↓
http://www.fmtoyama.co.jp/contents/info_689.html

11時30分〜12時55分までは、
私、田島悠紀子のナビゲートで、
特別番組 8月27日はFMとやまの日』をお送りします!

メッセージテーマは、出会いは出会いでも、
LOVE 恋愛」です。

恋愛にまつわるメッセージ、まってま〜す!

今だから話せる過去の恋愛話、
今だからこそ話したいオノロケ話など、
恋愛トークで盛り上がりましょ♪

そして、番組内では、827商品もご紹介します!

★こちらは、パティスリークロトの
 「ほうじ茶とレアチーズのロールケーキ」です。
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切るとこんな感じ。
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クロトの森田さんです。
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ほうじ茶は、お茶屋さんのほうじ茶を取り寄せ、
より香りを出すため、煎って使っているんですって。
ほうじ茶入りのふわっふわっの生地が良い香り&美味!
さらにレアチーズとの相性もバツグン!
1本、丸ごといけちゃいそうなくらい美味しいです。

 
★こちらは、大場養蜂園 カフェ38(みつばち)の
 「手作りスコーンとくれはの紅茶のセット」です。
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店長の大場さんです。(後ろにはずらりと並ぶはちみつ。すごい数です〜!)
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入り口入ってすぐのところで発見!
ありがとうございます〜。
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さっくさくのスコーンにはちみつをつけていただくのですが、
余分なものが一切入っていないので、
スコーンもはちみつも、優しい味がします。

紅茶は、ストレートでも美味しいですが、
はちみつをいれると爽やかな甘みが広がって、こちらも美味!

どちらも期間限定商品です。
とってもお得で美味しいので、
是非、期間中に食べにいってみてね!

商品について詳しくは、インフォメーションを見てね♪
http://www.fmtoyama.co.jp/contents/info_695.html

私も、もちろん、また食べに行く予定です♪♪♪

yukikotajima 9:45 pm

29『キャタピラー』

2010年8月24日

先日、現在、富山市のフォルツァ総曲輪で上映中の映画
『キャタピラー』を見てきました。

主演の寺島しのぶさんが、
第60回ベルリン国際映画祭で
「最優秀女優賞」を受賞したことでも話題になった映画です。

寺島しのぶさんは、戦争で四肢を失った軍人の妻を演じています。

四肢を失い、顔面はただれ、耳も聞こえず、喋れない。
多くの勲章や自分を讃える新聞記事を誇りに、欲求のままに生きる夫。
そんな夫に尽くす妻。
しかし、妻の心には、別の感情も芽生え始め…。

若松孝二監督は、
「正義の為の戦争などはない。戦争は人殺しである」
という強いメッセージを込めて、映画を作ったそうです。

でも、映画には、戦いのシーンなどは出てきません。

監督は、静かな田園風景の中で暮らす1組の夫婦を通して、
「戦争」というものを描きました。

戦後生まれの人たちは、
戦争は良くないということは、
言われなくても、頭ではわかっていると思うの。

でも、本当にわかっているのか、と聞かれたら、
ちゃんと、答えられますか?

この映画は「戦争はよくない」ということを、
頭で気付かせるのではなく、心で感じさせます。

戦争は、地球上のあらゆるものを傷つけました。
建物も、自然も、人々の体も。
そして、何よりも、人々の「心」を。

そんな、心が傷ついた人々の生きる世界は、狂気に満ちています。

映画の舞台は、静かな田園地帯。
普通の生活がすぐそばにあるからこそ、その狂気が際立ち、
戦争が、遠い世界、遠い過去のものとは思えなくなります。

そして、見ている人の心を黒く染めていきます。

そんな胸の苦しみを感じながら、映画本編が終わり、
このまま、しばらく重い気持ちを引きずりそうだ…と思ったのもつかの間、
エンドロールで流れる、
元はじめさんの「死んだ女の子」の曲。

ずしんときました。
もう、落ちることは無いと言うくらいに。

「戦争」について、もっと考えなきゃ、と
「思う」ことは、誰でもできると思うの。

でも、どうやって、考えるのか?

自ら、過去の資料を読んだり、映像をみたり、
戦時中を知る人たちの話を聞いたり、色々な方法はあると思います。

もちろん、そういったことも大切ですが、
上映中の今は、とりあえず、この映画を見て欲しい。

2時間にも満たない作品ですが、
心に訴えかけるには十分な時間です。

富山では、フォルツァ総曲輪で、9月3日(金)まで上映されています。

私が見に行った時には、割と年齢層が高めで、
どちらかといえば、30代の私が一番若いくらいでしたが、
是非、もっと若い皆さんにも見ていただきたいな。

yukikotajima 7:58 pm

46 『アルバトロスは羽ばたかない』

2010年8月23日

本を読み終えた時、
「だから、読書はやめられない!」と口に出しながら、
思わず、部屋で寝ころがって、
足をバタバタさせたくなってしまうような本に、
時々、出会います。

今回も、思いっきりバタつかせました。
「巧すぎるでしょ〜!うわー。やられたー」
と気持ちのいい裏切りに酔いしれながら、
パラパラ、今まで読んできたページをめくって、読みなおしながら、
数々の伏線に、へらへら苦笑い。

この本は、余分な紹介などせず、
とにかく読んで!の一言で終わらせたい。

それくらいに「巧さ」の光る本でした。

紀伊國屋書店富山店の朝加さんから、
是非!とすすめられ、読んでみたのですが、
確かに、これは、人にすすめたくなります。

私をそこまで興奮させた本、
それは、七河迦南(ナナカワ・カナン )さんの
『アルバトロスは羽ばたかない』です。
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このタイトルに加え、
制服を着た女の子のイラストが表紙なので、
見た目は、まるで、マンガのような雰囲気ですが、
読み応えありまくりの小説です。

本当は、まっさらな気持ちで読んでいただきたいので、
あまり紹介したくないのですが、
一応、軽くストーリーをご紹介しましょう。

舞台は、児童養護施設・七海学園。

学園の少年少女が通う高校の文化祭の日に、
校舎屋上から転落事件が起きます。

警察の見解は「不慮の事故」。

でも、この事件が起こる前、
春から秋にかけて学園内で起こった、4つの出来事が、
どうやら転落事件に関わっているらしく、
事件が起きた直後の「今」のお話と、
過去の4つの出来事が、交互に描かれ、
事件の真相にじわじわ迫っていきます。

季節ごとに分けられ書かれた過去の出来事は、
それぞれが単体としても面白く、読み応えがありました。

そして、ついに明らかになる事件の真相!

本を読み終えた私は、冒頭に書いたように
「だから、読書はやめられない!」と、思わず、口にしてしまいました。

面白さの理由を書いてしまうとネタバレになるので、あえて書きません。

でも、1つ言えるのは、
「この刺激を味わわないまま夏が終わってしまうなんて、もったいない〜!」
ということ、かな。

本を読んで、刺激を受け、
誰かに感想を言いたくてたまらないのだけれど、
言えない、このもどかしさが、逆に、気持ちよかったりして。(笑)

この気持ち、あなたも味わってみませんか?

夏の終わりは、本格ミステリにどっぷりつかってみては?

yukikotajima 10:27 am

ありがとう!

2010年8月21日

「GO!GO!プレゼントキャラバン@ウルトラ中古車フェスティバル会場」
に来て下さった皆さん、ありがとうございました!

「いつもラジオ聞いてるよー」の一言、本当にうれしかったです。

そして、暑い中、わざわざお越しいただき、ありがとうございました。

お渡しした「FMとやまのマグカップ」に、
早速、冷た〜い飲み物を入れて、たくさん使って下さいね♪

そうそう、「ウルトラ中古車フェスティバル」のイベントは、
明日も行われますので、中古車の購入をお考えの皆さんは、是非、行ってみてね♪

そして、ここまでブログを書いて、気付きました。

写真を撮るのを忘れたっ!

私のブログ、文字ばかりなので、
これからは、写真もどんどん載せていこうと思ったばかりなのにー。

次のブログでは、必ずや、写真を載せます。

では!

yukikotajima 3:33 pm

ゴーゴー♪

2010年8月20日

久しぶりに「GO!GO!プレゼントキャラバン」をやります。

明日、21日(土)、富山市のテクノホールで、
「ウルトラ中古車フェスティバル」が行われます。
なんと、この日は、特選車300台が勢ぞろいするんですって!

中古車の購入をお考えの皆さん、是非、行ってみてくださいね。

そして、その会場で、GO!GO!プレゼントキャラバンを行います!!

今回は、私、たじまゆきこが、
FMとやま開局25周年ロゴ入りのオリジナルマグカップを、
先着100名様にプレゼントします。
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もし、お時間があれば、きてね〜。

久しぶりのGO!GO!プレゼントキャラバンで、
実は、ドキドキしています(笑)。

来て下さった皆さんと、少しでも会話ができたらいいなあ。

時間は、午後1時からですよー。

◆詳しくは、インフォメーションを見てね。
http://www.fmtoyama.co.jp/contents/info_692.html

◆FMとやまウェブメンバーズのサイトにもゴーゴーの記事を発見!
https://secure.fmtoyama.co.jp/members/

yukikotajima 4:04 pm

28『ハナミズキ』

2010年8月19日

久しぶりに映画の紹介です。

今週末21日(土)に、映画『ハナミズキ』が公開されます。

一青窈さんの名曲「ハナミズキ」をモチーフにした映画で、
主演は、新垣結衣さん、生田斗真さんです。
映画は、2人が演じる男女の10年間が描かれています。

高校時代に出会って恋に落ちた2人は、
お互いの夢のため、卒業後は、遠距離恋愛をすることに。
東京の大学に行った彼女と、地元の北海道に残った彼。
お互いを思い合っているはずの2人でしたが、少しずつ、すれ違いが生じ・・・。

この続きは、映画を見てね♪

どうでもいい情報なのですが、
主人公の二人の年齢が、1978年生まれで、私と一緒だったのです!
(ほんと、しょうもない情報ですみません・・・)
でも、それだけで、私は一気に共感度アップ↑

主人公が成長するのに伴い、当時の自分が私の頭の中にも現れてきて、
自分自身の10年間を一緒に振り返っているような気分になりました。
もちろん、主人公と全く同じ経験をしているわけではないので、感情面での共感ですが。

それから、この映画は、主人公の二人だけではなく、
様々な人たちの「恋」、なかでも「初恋」が描かれています。

だから、あなたが今まで経験したことのある「恋」と似た恋をしている人が、
きっと、映画の中にいるんじゃないかな?

あなたが、誰のどのシーンに共感したのか、是非、感想を聞かせて下さい!

ところで、映画『ハナミズキ』は、一青窈さんの曲がモチーフになっています。

「君と好きな人が 百年続きますように」

という有名なフレーズがありますが、
映画の中では、ある人が、ある人に向かって願っています。
あなたには、誰が誰のことを思っているのか、想像つきますか?
ちなみに、私は、深読みしすぎて、思いっきり外しました。(笑)
気になる方は、映画で確かめてね♪

映画「ハナミズキ」は、
明後日、21日(土)から、
TOHOシネマズファボーレ富山、TOHOシネマズ高岡ほかで公開されます。

また、今日のgraceでは、
映画『ハナミズキ』をたっぷりご紹介します。
さらに、プレゼントのお知らせもありますので、よかったら聞いてね〜。

放送は、14:25ごろ〜です。

yukikotajima 10:28 am

お盆は立山で。

2010年8月16日

お盆は、ゆっくりできましたか?

私は、この週末は、群馬から来た家族と一緒に、立山室堂へ行ってきました。

立山駅に着いた時は、曇り空だったのですが、
室堂に着いた時には、雨・風・霧の悪天候。(涙)

こんな感じです。
100814murodo1.jpg

3メートル先が見えない…。
頑張って、歩いてみたものの、3分もたたないうちに断念。
残念でしたが、危険なのであきらめました。

でも、立山駅に戻ってみたところ、雨も小ぶりになっていたので、
立山近辺をまわることに。

まず、雄山神社へ。
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1本の木から、3本の幹がでてる〜!

その後は、まんだら遊苑へ。
立山曼荼羅の世界を五感で体験する施設です。

前からきてみたい!と思っていたのですが、
想像以上に、斬新でユニークな空間で、面白かったです。

音を聞いたり、光の演出があったり、においをかいだり、大声を出したりと、
色々体感しながら歩いていたら、あっという間に1時間以上経っていて、ビックリ!
良い運動にもなりました。

こちらは、剱岳をイメージしているそうです。
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頂上まで登った気分♪

なかなか、面白かったです。
しかも、たっぷり体感できて、400円という入園料も魅力的。

まだ行ったことが無い、という県民の皆さん、散策がてら、是非、どうぞ。

本当は、群馬の家族に、
室堂の美しい景色と気持ちの良い空気を味わってもらいたかったので、残念でしたが、
でも、そのかわり、思いがけず(!)、
「まんだら遊苑」という別の魅力に触れることができたので、
まぁ、いっか(笑)。

yukikotajima 6:55 pm

45 檸檬のころ

2010年8月9日

学生の皆さんは、夏休み中ですね。
夏休み、満喫していますか?
『grace』にも毎日のように、10代の学生さんたちからメッセージが届きます。
ありがとね〜。

この時期は、10代の方も聞いてくれていますので、
今日は、高校生が主人公の本をご紹介します。

『檸檬のころ/豊島(としま)ミホ(幻冬舎文庫)』
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数年前に映画化もされました。ご覧になった方はいますか?
私は、見ていません。でも、小説を読んだら、見たくなりましたが。

タイトルの「檸檬」という響きからして、
青春の香りがプンプン漂ってきますが、
この本は、そんな青春ド真ん中にいる高校生たちのお話です。

田舎の進学校に通う生徒たちが主人公の、連作短編集で、
主人公が入れ替わりながら、ゆっくりと話が進んでいきます。
登場人物は、皆、どこにでもいそうな人々。

友情、恋愛、将来…。
それぞれが、何かしらの悩みを抱えています。

ちょっとした言動に一喜一憂し、
小さな出来事を、頭の中でとても大きなことに変えてしまうのが、この頃なんですよね。

私も、当時、どれだけ、悩んだか。(笑)

『檸檬のころ』を読んでいると、ついこの間まで、私も高校生だったような錯覚を起こします。
それくらい、体感させる力があります。

豊島ミホさんが、この本を書かれたのが、20代の前半ということもあり、
まだ高校時代の思い出が瑞々しく残っていたというのもあるのでしょうが、
ちょっとした出来事を描くのが、とても巧い!

本を読みながら、自分も同じ学校の1人の生徒として、
同級生の様子を見ている、もしくは、自分の心の中の言葉のようで、
何とも言えない、嬉しさや居心地の悪さをまさに体感していました。

本心を言えない女友達とのぎこちない関係、
友達と好きな女子がかぶってしまった男子、
自分の夢にまっすぐな女子、
大好きな彼といることよりも東京の大学を選んだ女子。

『檸檬のころ』に出てくる高校生たちです。

今、まさに、高校生の皆さんはもちろん、
高校時代をもう一度味わってみたいな、という大人の皆さん、是非、読んでみてください。

そうそう、タイトルの「檸檬」は、
実際に、小説の中に、あるものの香りとして登場します。

私は、それが、すぐにどんな香りか、よみがえってきました。
今はもう選ぶことは無いけれど、
確かに、昔は、使っていたな、と。

私には、その香りが、一番懐かしかったです。

久しぶりに使ってみようかな。
いや、やっぱり恥ずかしいからやめとこう。

yukikotajima 11:42 am

伊勢神宮に行ってきました。

2010年8月8日

この週末に、ふと思い立って、一人で伊勢神宮に行ってきました。

先日、雑誌で伊勢神宮の特集を読んだ時、
太古から続く自然豊かな森と神聖なお宮を目にし、
いつか、ここに行ってみたい、とふと思ったものの、
そう簡単に行けないよなあ、と半ばあきらめていたのです。

しかし!
週末、夜中にいきなり目が覚め、
その瞬間、今なら、行けるかも!と思い、
電車を調べたところ、朝10時半に伊勢神宮に着く電車を見つけちゃったのです。
そして、すぐさま、当日泊まれるホテルを探し予約。
気付いた時には、電車の中でした。

電車の中ではぐっすり寝て、
起きた時には、伊勢神宮でしたので、
ほとんど遠さを感じず…。

ま〜ったく知識が無い私が駅を降りてすぐ向かったのは、
おばあちゃんが一人でやっている小さな観光案内所。
そして、教えてもらった通りに、まわってみることに。

まずは、外宮(げくう)へ。
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どうやら、外宮には、強いパワースポットがいくつかあったらしいのですが、
何も知らない私は、素通り。
もったいない〜と思いつつも、それが目的ではないので、そんなに気にせず。

それよりも、自分が気持ちいいなあと感じるスポットにとどまったり、
ゆっくり歩いたり、行きたい場所まで時間をかけて行ってみたり、
そういう時間を大切にしたかったのです。

最小限の情報だけで、のんびり自分の意のままに歩く。

悪くない時間でした。

でも、わからないことも多く、地元の方たちに何度も質問しましたが。(笑)
みんな親切に答えて下さり、さらに、プラスアルファの会話も楽しめ、
人のぬくもりも感じられました。伊勢の皆さん、ありがとう〜!
まさに、おかげまいりでした。

こちらは、内宮(ないくう)。
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森の中を歩くだけで、心が落ち着いていきます。
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そして、こちらは、最近人気のスポット、月読宮(つきよみのみや)。
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私は、一番、この場所が落ち着きました。

今回は、とりあえず「行った」だけなので、
次回は、色々予習して、もっと深く伊勢神宮を味わいたいと思いました。
できれば、秋の朝早い時間に歩いてみたいなあ。

そうそう、もう1つ、とても感動したことがありました。
それは、帰りの電車の中から見た外の景色。

初めて、ワイドビューひだに乗ったのですが、
まさに名の通り、豊かな自然をたっぷり味わえました。

周りで寝ている人や本を読んでいる人に、
「外を見てみなよ!」と、言いたくなってしまったほど、キレイな景色でした♪
(もちろん、実際には言ってないですよ!)

こちらも、狙い目は秋だな。

あ〜、秋になったら、絶対に行きたい〜。

今回は、あとで笑えてきたほど、勢いだけで伊勢神宮に行ってしまったのですが、
でも、行ってよかったです。

悩んだ時や、迷った時、あれこれ自分に言い訳を作って、
ダメかも、って頭で勝手に答えを作ることだけはやめよう、と思えました。
そのことに気付けただけでも、旅の成果はあったようです。

さて、次は、いつ、どこに、ふらっとでかけようかしら。
って、その前に、お金を貯めなきゃね〜。

次いつ訪れるかわからない、旅の衝動に備え、
とりあえず、今日から節約生活をはじめることにします。

yukikotajima 11:49 pm

43・44  芥川賞&直木賞受賞作!

2010年8月2日

今日の「キノコレ(『grace』内コーナー13:45〜)」では、
紀伊國屋書店富山店 朝加さんから、
先日発表された、直木賞・芥川賞の受賞作品をご紹介頂きます。

詳しくは、こちらをご覧ください↓
http://www.fmtoyama.co.jp/program/program_info_1029.html

朝加さんがかなり丁寧に紹介されていますので、
私からは、感想を軽くご紹介します。

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◎芥川賞受賞作!
「乙女の密告」赤染晶子(あかぞめ あきこ) (新潮6月号)

京都の大学で、『アンネの日記』を教材にドイツ語を学ぶ女学生たちは、
スピーチコンテストに向け、暗記に励む日々。
そんなある日、教授と女学生の間に黒い噂が流れ・・・
というお話です。

読んでいて感じるのは、1センテンスがとても短いということ。
まるで、舞台を見ているような、もしくは、朗読劇を聴いているような、
静寂の中のテンポの良さを感じました。

だから、物語が小気味よく、ポン、ポン、ポンと進んでいき、
最後に、気持ちよくパン!と音を立ててカットアウトでキレイに終わる感じで、
まるで舞台を見ている感覚の私は、拍手をしたくなりました。

それくらいの緊迫感、スピード感、テンポの良さがあります。
実際、小説も短いので、あっという間に読める、というのもあるのですが。

きっと近いうち、
この本を朗読、もしくは劇で使われる方たちが登場するんじゃないかな、なんて、思いました。
実際、私も朗読してみたい。(笑)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◎直木賞受賞作!
「小さいおうち」中島京子 (なかじま きょうこ) (文藝春秋)

こちらは、戦争が始まる前、昭和の最初の頃、東京の赤い三角屋根のおうちで、
女中として過ごした日々をつづる、タキ(おばあさん)さんのお話です。

10代〜20代の間、過ごした平井家での日々が、丁寧に描かれていきます。
タキさんは、女中としてのお仕事も、平井家の皆さんのことも大好きで、
その「愛情」が、全編にわたって感じられます。

また、女中ということで、料理をはじめとした家事が大得意なのです。
タキの作る料理はどれも美味しそうで、
それを食べる平井家の人々も幸せそうで、
読んでいる私までもが、穏やかな気持ちになっていきます。
とにかくあたたかいのです。

そんなタキさんの手記を盗み読みしているのが、
彼女の甥の次男の、健史(たけし)です。
時々、一人暮らしのおばあちゃんの家に遊びに来ている、大学生です。
彼は、おばあちゃんの文章に対し、色々、口を出します。
おばあちゃんは、勝手に読んで…とあきれた態度を示しつつも、
読んでくれる人がいることが嬉しいんですね。
さらに、読まれることを意識し、自分のことを、ちょっと「よく」書いているのです。
そのあたりが、とってもかわいいおばあちゃんです。

基本的には、のほほんとした雰囲気のお話なのですが、
戦時中ということで、戦争が進むにつれ、
あたたかくのんびりとした空気は影を潜めていきます…。

そして、この本の最後は、おばあちゃんの手記ではなく、
健史の手記で終わります。
それが意味することは・・・?

気になるあなたは、是非、おばあちゃんの手記を盗み読みしてみてください。

yukikotajima 10:18 am