40『しずかな日々』
2010年7月5日
今日の13:45〜の『キノコレ』では、
紀伊國屋書店富山店の朝加さんから、
椰月美智子さんの『しずかな日々』をご紹介いただきます。
★詳しくは、graceのインフォメーションを見てね↓
http://www.fmtoyama.co.jp/program/program_info_1011.html
私も読みましたので、私からは軽く紹介!
先週ご紹介した『ペンギン・ハイウェイ』は、小学4年生の男の子のお話でしたが、
こちらは、小学5年生の男の子のお話です。
しかも語り手は、大人になった主人公です。
そのため、子供のお話と言いつつも、大人の方でも自然と物語の世界に入っていけます。
主人公の「ぼく」は、お母さんと二人暮らし。
しかし、ある夏、お母さんと離れ、おじいちゃんの家で暮らすことになります。
『しずかな日々』は、その夏の日々が書かれています。
大きな出来事が起こるわけでもなく、
タイトル通りの「しずかな日々」が進んでいきます。
でも、だからと言って、頭から、ぽろぽろ言葉がこぼれていくわけではなく、
何気ない言葉やシーンが、心にそっと残ります。
特に印象的だったのは、美味しそうな食べ物の数々。
井戸で冷やし、塩をふりかけた「スイカ」、
おじいちゃんの漬けた「ぬか漬け」と「熱いお茶」のおやつ、
炊きたての「ほかほかごはん」、
などなど、あげていったらきりがありません。
何も特別なことがあったわけではないけれど、
すごく心に残る日々。
あなたにもありませんでしたか?
「今年も夏休みがない〜」
と嘆く、大人の皆さん、ここに「夏休み」がありますよ。